【経済】日本車両が米で大量受注 160両、過去最高480億円2010年9月22日 09時03分 JR東海子会社の鉄道車両メーカー、日本車両製造(名古屋市)が、米国向け通勤電車160両を住友商事と共同で受注したことが分かった。受注額は5億6千万ドル(約480億円)で海外輸出では過去最高額。現地工場の建設も視野に入れている。 受注したのは、米・シカゴ市の北東イリノイ地域鉄道公社(通称メトラ)向けで、輸出全体の8割を占める主力の2階建て車両「ギャラリータイプ」。2012年10月から4年かけて納入する。 日本車両は1980年から米国への輸出を始め、これまでに886両の納入実績がある。メトラからは、2000年にも2階建て客車300両(4億ドル)を受注しており、こうした実績が今回の受注につながったという。一度の受注としては車両数で00年を下回るが、今回は自走可能な電車のため受注額が上回った。 今回の受注を受けて、日本車両はシカゴがある米中西部を中心に、現地工場建設の検討に入った。一定の現地生産比率を求める米国の輸出規制に加え、雇用創出の面でも現地化の要望が高まっているためで、「数カ月間で(可否を)決断する」(同社幹部)方針だ。 国内鉄道会社向けの需要が頭打ちとなる見通しのなか、米国をはじめとした輸出拡大は同社の最重要課題。現地工場ができれば米国市場での存在感が増し、JR東海、JR東日本などが進める高速鉄道の売り込みにも弾みとなりそうだ。 (中日新聞) PR情報
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