大阪府東大阪市の犬の元繁殖業者の店舗で狂犬病の予防注射をしないまま多数の犬が飼育されていた問題で、河内署は21日、元繁殖業者の女性(37)を狂犬病予防法違反の疑いで大阪地検に書類送検したと発表した。
河内署によると、女性は6月下旬、飼育する犬11匹について、狂犬病予防法に基づく市への登録や注射をしなかった疑いがある。同署が7月に店舗を家宅捜索した際、犬180匹が飼育されていることを確認。このうち裏付けのとれた11匹分について書類送検した。女性は「お金がなく、注射をさせられなかった」と話しているという。
犬の多くは一般の人らに譲渡され、残った犬75匹と猫7匹を滋賀県高島市の動物愛護団体「エンジェルズ」(0740・22・3000)が引き取った。エンジェルズによると、約3割の犬に骨折や皮膚病などの疑いがあり、うち1匹が入院した。今後、血液検査などをしたうえで飼ってくれる人を探すという。