岡山県は22日、障害のある理事長自らが実態のない居宅介護サービスを受けたように装い、報酬約1460万円を不正に受け取ったとして、NPO法人「青い鳥」(岡山市北区奉還町、仲地宗輝理事長)が運営する障害福祉サービス事業所「にこにこスマイル支援センター」(同所、岸本隆管理者)の指定を10月15日付で取り消すと発表した。
同県で障害者自立支援法に基づく事業所の指定取り消しは過去に2例あるが、不正受給額は最多。
県によると、同法人は2008年6月〜10年7月、仲地理事長が受けたサービスの利用件数を水増ししたり、日中時間帯のサービスを割増しとなる深夜や早朝に提供したように記録を偽造。岡山市から受けた障害者福祉サービスの報酬のうち、約1460万円(概算見積額)を不正受給したという。
今年2、5月に県への内部告発で発覚し、県が監査。県の調べに仲地理事長は「運営資金に窮してやった」と話しているという。
岡山市は、不正請求された約1460万円の返還を請求する。
同法人は03年4月に設立。今年8月は仲地理事長を含め7人の利用があり、県などは指定取り消し日まで利用者に支障が出ないようほかの事業者を紹介などする。