新家出世代:ホテルもサウナもノーチェック!?(下)
家を捨てた子供たち
今年初めに家を出たパク・ミンス君(17)=同=は、インターネットで知り合った家出仲間と5万ウォン(約3600円)ずつ出し合い、1カ月30万ウォン(約2万1000円)の、江原道内にある旅館に長期滞在している。ミンス君は「この辺のホテルや旅館は、お金さえ払えば泊めてくれる。『○○荘』などの名前が付いた旅館は泊まりやすい。最初から賃貸アパートを借りて毎月の家賃を払い、家出仲間同士で暮らしている子もいる。バイトして賃貸アパートに引っ越したい」と語った。
6月30日未明、ソウル市麻浦区内のサウナで知り合った家出少年(17)は、サウナに寝泊まりして1週間たつと話した。利用料5000ウォン(約360円)を払って中に入り、ほかの客が食事中に席を外している間に盗み食いを繰り返すなどして、1週間過ごしたという。この少年は「掃除係が来たときはトイレに隠れていればいいから、何日でも泊まれる」と涼しい顔で話した。満19歳未満の場合、夜10時から早朝5時までは、保護者同伴でなければサウナに入れない。しかし、この少年が夜遅くに一人でいても、大人は気に留めていない様子だったという。
■ネット掲示板やチャットでいつでも家出
インターネット上にある「家出掲示板」には、「(家出)仲間求む」「17歳、女。一人暮らししている同居相手の男性求む」といった書き込みが、一日に何件も掲載される。行き場のない家出少年たちは、ネットを通じて仲間と知り合い、集まり、行動する。ある家出掲示板に「ソウルの家出少女。仲間求む」と書き込み、携帯電話番号を添えると、すぐに10代の少年二人から連絡が来た。彼らは「オレたちは身長180センチ以上あるし、顔も20代に見えるから、ホテルもたばこも『穴開き』だよ」「仲間に入れてやるよ」と声をかけてきた。
ある検索サイトで「家出」と入力すると、数十件もの関連情報がヒットした。「小6(小学6年生)だけど、家出しようと思っています。何を準備すればいいの?」という質問に、「寝泊まりする場所、提供OK。レスちょうだい」という返信があった。
韓国青少年政策研究院のソン・ユンスク博士は、「ネットの発達で、以前よりも家出がはるかに容易になった。家出掲示板などの有害サイトに対する徹底した管理が急がれる」と警告している。
- 少女らは、普段は集合住宅の屋上や階段でうずくまって寝るが、雨が降る日は駐車場で寝泊まりするという。/写真=ユン・イルゴン記者
特別取材チーム
金時現(キム・シヒョン)記者
朴国熙(パク・ククヒ)記者
ユン・イルゴン記者
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