内山の防衛は堅い。ムクリスと身長はほぼ同じ。前回の相手アンヘル・グラナドス(ベネズエラ)は185センチで13センチ高かったが、内山は問題にしなかった。ジャブを武器に試合をつくる内山は、戦う姿が滑らかで華麗だ。
ムクリスは身長の割にリーチがある。武器はカウンター狙いのワンツーだろうが、来日後の練習を見る限り、フットワークと出入りのうまさは内山が上。序盤は慎重にいき、中盤勝負の左右フックでKOも期待できる。23歳と若いムクリスの勢いだけが要注意だ。
河野は2年前の名城戦を糧に、どれだけ課題を克服できているかがかぎ。手数とスピード、スタミナは実証ずみ。下馬評では「互角」だが、腹筋力で磨いた河野のKOパンチに注目したい。 (格闘技評論家)
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