強烈なシュートをけり、ボールがゴールに入ったことを確認する香川(JaginNEWS)
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【ゲルゼンキルヘン(ドイツ)浜田恵子】ドイツ・ブンデスリーガのドルトムントに所属する日本代表MF香川真司(21)が19日、アウェーでのシャルケ戦で2ゴールを奪う大活躍をみせ、3−1の勝利に大きく貢献した。チームは3連勝で3位浮上。ドイツ最大のダービーマッチで、トップ下で先発出場した香川は前半20分、左足で強烈な先制弾。1−0で迎えた後半13分には鮮やかな左足のボレーシュートで2点目を奪った。シャルケのDF内田篤人(22)は左足小指の骨折で欠場した。
香川の勢いは、もはや手がつけられなくなってきた。炭鉱地域として有名なルール地方に本拠地を置く両チームの対戦。ドイツ最大のダービーマッチで、相手チームを失意のどん底へと突き落とす2ゴールを奪った。
試合前に「自分が2点決めて勝つつもり」と公言していた通りのパフォーマンス。2本のゴールはともに痛快な一撃だった。前半20分の先制点は鮮やかなドリブルシュート。右寄りの位置から中央に向かって突っかけ、相手DFをかわしてから左足で沈めた。2点目は後半13分に生まれた。相手のマークを変幻自在の動きで外し、フリーで準備。右からのクロスに対し、チーム公式サイトが「カンフー・ファイターのよう」と評した左足ジャンピングハーフボレーでたたき込んだ。
1点目の後は、ベンチ方向へとダッシュして選手やスタッフと歓喜を分かち合った香川。2点目を挙げると今度はスタンドにアピールし、サポーターを喜ばせた。
試合後のクロップ監督は香川に対し、最大級の賛辞。「ファンタスティックで素晴らしかった。この日の活躍で、ドルトムントの人たちにとって忘れられない存在になった。日本できょうの試合を見ていない人がいたら、見るべきだ」と興奮気味にまくしたてた。もちろん香川自身も笑顔だ。「いい時間帯に決められて最高の結果になった。アウェーのダービーで勝ったのは大きい。すごく気持ちが良かった」と充実感を口にした。
今後は一層マークが厳しくなるはずだが、人並み外れた適応力で克服していくだろう。「今、サッカーが本当に楽しい」とうれしそうに語った香川。無限の可能性を秘める21歳の成長は、とどまるところを知らない。
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