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【長野】

依存症の理解深める 自助団体が松本でセミナー

2010年9月21日

未成年飲酒の危険性を説明する後藤恵医師=松本市で

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 アルコールや薬物、ギャンブルなどさまざまな依存症患者らでつくる県内外の自助グループ14団体が19日、依存症の理解を深める初の「信州アディクションセミナー」を松本市中央公民館(Mウイング)で開いた。約200人が参加し、依存症から抜け出した体験発表や自助グループの活動紹介などがあった。

 アルコール依存症に苦しんだ過去がある同市征矢野の会社員中山進さん(47)が、連携して正しい知識を広めようと呼び掛け、14団体による実行委員会が開いた。

 セミナーでは、依存症専門医で成増厚生病院(東京都)の後藤恵医師が「未成年者飲酒のリスクと解決」をテーマに講演。後藤医師は「脳への影響が大きく、14歳以下で飲酒を始めると4割が依存症になるという統計もある。軽い気持ちで飲酒してはいけない」と訴えた。

 体験発表で、15歳から毎日飲酒しアルコール依存症に苦しんだ20代男性は「酒がなければ不安だった。同じ悩みを打ち明け合う自助グループに参加し、やっと断酒できた」と話した。

 中山さんは「自助グループの取り組みや依存症から回復できることを伝え、苦しむ人に希望を与えたい。多くの人に依存症は病気だと知ってほしい」と話した。今後は年1回定期的にセミナーを開くという。 (宿谷紀子)

 

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