記事入力 : 2010/09/20 10:20:46
「北朝鮮=主敵」表現使用せず=2010年国防白書
国防部が来月発行する「2010年国防白書」では、北朝鮮を「主敵」と明示する表現が使われていないことが分かった。
韓国政府関係者は19日、「韓国海軍哨戒艦『天安』沈没事件後、2010年国防白書で『北朝鮮=主敵』という表現を使うかどうか検討してきたが、使用せずに例年通り北朝鮮の脅威について表現する方向でまとまった」と述べた。この関係者は「これは、軍内部で北朝鮮が主敵という『主敵概念』は変わらず、これまでの『直接的かつ深刻な脅威』という表現でも北朝鮮の脅威を十分に表現しているとの判断に基づくもの」としている。
「天安」沈没事件後、韓国の安保問題を点検してきた大統領直属の国家安保総括点検会議も今月3日、李明博(イ・ミョンバク)大統領に改善課題を報告した際、国防白書における「主敵」表現を復活させることについては提議しなかったと言われている。
国防白書における「主敵」表現は、1994年の第8回実務南北接触で、北朝鮮側の朴英洙(パク・ヨンス)代表が「ソウルを火の海にする」と発言した後の1995年国防白書で初めて使われた。しかし、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代の2004年国防白書以降は「直接的な軍事脅威」「現存する北朝鮮の軍事的脅威」といった表現になり、08年国防白書では「北朝鮮の通常兵器による軍事力、核やミサイルなどの大量破壊兵器の開発と増強、軍事力の前線配置などは、韓国の安保に直接的かつ深刻な脅威だ」という表現が使われた。
ユ・ヨンウォン軍事専門記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) 2010 The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>