世論調査:次期大統領の有力候補は誰?(下)

■最近は朴槿恵氏と金文洙氏が上昇

 最近の世論調査で目につくのは、朴元代表と金知事の支持率上昇だ。

 朴元代表は6日に発表されたメディアリサーチの調査で32.0%、7日に発表されたリサーチ&リサーチの調査でも31.2%を記録した。朴元代表は今年に入ってから、世宗市問題などで与党主流派との対立が表面化し、また哨戒艦「天安」沈没事件や6月の統一地方選などでも一定の距離を置いて沈黙を守ったことから、20%台で低迷していた。しかし、先月21日に李大統領と会談を行ってからは雪解けムードとなり、最近は対外的な動きも目立っていることから、上昇に乗り始めたと分析されている。朴元代表は最近、湖南(全羅道)地方や野党支持者からも20%台の支持率を記録するなど、野党候補に対しても支持率で2倍以上の差をつけ、先頭を走っている。これについては、「嶺南(慶尚道)や保守層に限定されていた支持層の枠が広まった」という見方と、「本格的な大統領選挙の局面では、与党候補の票につながらないバブル」という見方に分かれている。

 今年初めの時点で1-2%の支持率にとどまっていた金知事も、最近になって7-8%にまで上昇したこともあって、注目を集めている。金知事は6月の知事選で野党の単一候補だった柳元長官を破り、上昇のきっかけを作った。さらに「世代交代論」がキーワードとなった金台鎬(キム・テホ)首相候補の登場と脱落の過程で、大統領府に対して「国家のリーダーシップが混迷している」と指摘するなど、その独自の姿勢も上昇にプラスに作用している。しかし、金知事は地盤の首都圏以外では、相変わらず1-2%の支持率にとどまっており、この点が弱点として指摘されている。

 野党では6月の統一地方選後、京畿道知事選で敗れた柳元長官とソウル市長選で敗れた韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の支持率が徐々に下落しているが、その一方で孫顧問の上昇が目につく。孫顧問は今年8月、春川での2年にわたる蟄居(ちっきょ)生活を終え、民主党大会に挑戦して政界に復帰したが、これが支持率の上昇にプラスに作用したとみられている。孫顧問は20-30代やホワイトカラーなど、伝統的な野党支持勢力からの支持率が相変わらず低く、今後飛躍するにはこの階層から支持を集めるという課題が残っている。

洪永林(ホン・ヨンリム)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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