3大海底トンネル構想:「済州海峡→韓中→韓日の順に」

韓国交通研究院・黄棋淵院長
 韓国政府の依頼を受け、済州海峡など三つの海底トンネル建設の妥当性について検討してきた韓国交通研究院の黄棋淵(ファン・ギヨン)院長は、「中長期的に15-20年の間隔を開け、済州海峡トンネル→韓中海底トンネル→韓日海底トンネルの順に建設を進めていくのが望ましいと考えられる」と述べた。

 まず、(1)済州海峡トンネルは、韓国高速鉄道(KTX)湖南線の光州-木浦間が開通する2017年前後(2010年代後半)に、(2)韓中海底トンネルは、仁川国際空港の第3期工事が完成した後の2030年代に、(3)韓日海底トンネルは、日本の政治・軍事的な動きを見ながら、2050年代に建設を進めるのが妥当だ、というわけだ。

 また、「北朝鮮を経由して中国と結ぶ方が望ましいのではないか」という指摘に対しては、「中国の東北3省との交流は、北朝鮮を経由した方がよいが、韓中海底トンネルは北京や上海、山東半島との交流を念頭に置いたものだ。韓中海底トンネルを建設するからといって、シベリア鉄道や中国横断鉄道への連結構想を放棄するわけではない」と語った。

 黄院長はまた、「済州島の場合、中国からの観光需要だけでなく、韓国国内からの観光需要に対応できなくなる可能性があるため、海底トンネルの建設を検討する必要がある。中国人が仁川国際空港から入国し、首都圏と済州島を同時に観光できるシステムを整備する必要がある」と指摘した。

 一方、韓日海底トンネルについては、「日本統治時代の『大東亜共栄圏』に対する警戒心や、韓国が日本と中国の間にあるため、あらゆるものを奪われかねないという拒否感が強いため、日本の動きを見ながら、超長期的な課題として検討する必要がある」と述べた。

キム・ミンチョル記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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