いま“菓子博”が熱い、かどうか知らないが、にわかにスポットライトが当たろうとしている。 正直、こんなユニークな博覧会があったということを不勉強にして知らなかった。 それでネットで調べてみたら、この「お菓子の博覧会」、なんと明治時代からつづいているイベントで、そこらのぽっと出のチンケなものとはちがう由緒正しいものらしい。 ぽっと出のイベントではない菓子博だが、妙なところでぽっと出てきた。 なんと旧広島市民球場問題“迷走劇場”の主役として躍り出てきたのだ。 「菓子博を誘致するので、それまでに広島市案にそって旧球場の整備を進める必要がある」 こんな広島市側の言い分がメディアを通して流されはじめている。 きょう(9月16日)の中国新聞から転載してみよう。 ここから引用 (前略) 旧球場跡地をめぐっては、広島商工会議所が、計画の柱である広場を主会場に想定し、2013年の全国菓子大博覧会の誘致を目指している。秋葉市長は、利用計画の推進を求める要望書を会議所側から受け取ったことを挙げ、「菓子博は多くの人に来てもらえる。誘致に間に合うよう整備を進める必要がある」と説明した。 (後略) 引用ここまで 旧球場は解体して公園にし、そこに折り鶴ホールとかいうものをつくる。 広島市がこんな計画案を発表したのは、たしか1月だった。 そんなもので市民球場にかわる150万人の動員ができるのか。 平和公園がふたつもいるのか。 折り鶴ホールなんてものがなんでいるのか。 ………。 そんな市民からの批判、反発がでてからというもの、広島市は手を変え品を変え、また趣向を変えて計画案を強行ようとしてきた。 「広く市民の意見・要望を聞き、4年もの歳月をかけて有識者が客観的に審査し選んだ案であるから正当性がある」 ……? 「折り鶴ホールがじゃまなら、隅っこに移動しようじゃありませんか」 ……? 「解体に反対なら、スタンドの一部を残しましょう」 ……? 「将来的には、劇場なんかもつくりますって」 ……? 「この計画は、国土交通大臣のお墨付きをもらってるですよ」 ……? (政権は交代しちゃいましたけど) そして今回出てきたのが、菓子博。 なんだか、おかしなことのオンパレードで、これを並べて出品すればすぐにも「おかしい博」なら開催できそうだ。 それにしても、将来どうなるかもわからないような場所に菓子博を誘致するといっても、IOCじゃありませんが決定する側だってとまどうでしょう。 それで、おせっかいとは知りながら関係者に確認してみました。 「ウラをとる」ってほどのことではありませんが、まあナナメくらいはとってみたわけです。 するとどうでしょう、次回の菓子博はもうすでに広島に内定しているというのです。 「でも球場は?」 「それは、もしあそこが公園になれば会場の一部として使わせていただくということですから」 もともと広島城周辺や中央公園とか、広いエリアで分散して開催する予定なので、球場がどうなろうと広島での開催に支障はないんだとか。 しかも球場が現状のままでも使えるという。 ということで旧球場が2013年までにどうなろうと、菓子博は広島で開催されることになっていて、「誘致を目指す」どころか、誘致はもう実現している。 どうやら「菓子博」は商工会議所と広島市の両者にダシにされているようですね。 「菓子博」を誘致するんだから、2013年から逆算してはやく計画案を進めねばならない、と今になって広島市はいいはじめた。 でも、もう誘致は決まっている。しかも現状のままでも会場として使えるという。 これを詭弁といわずして、なんというんでしょうか。 こんな姿勢を不誠実といわずして、なんと表現したらいいのでしょうか。 きょう(といって、もう日にちをまたいでしまいましたが)鳩山内閣が誕生して国政では国民の側に立ったあたらしい政治がはじまろうとしている。 一方で、広島市ではあいもかわらぬ市民不在の行政がつづこうとしている。 今宵は喜び半分、憂鬱半分の、なんともいえない気分だ。 それにしても、前記の記事を書かれた記者氏は、こんにな初歩的なウラとりさえしていなかったのだろうか。 あるいは、知っていながらの作為的な記事だったのだろうか…。 ●毎度おなじみ、下の本にも「おかしい!」が満載です。 |
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