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続発ゴルフ場カート事故 私有地扱い、対策は経営者任せ(2/2ページ)

2010年9月18日20時0分

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写真:死亡事故が起きたゴルフ場では事故後、注意して運転するよう呼びかける看板をカート乗り場にも掲げた=兵庫県三木市、小野写す死亡事故が起きたゴルフ場では事故後、注意して運転するよう呼びかける看板をカート乗り場にも掲げた=兵庫県三木市、小野写す

写真:8月に死亡事故が起きたカート道。下りのS字カーブを曲がりきれず、右の斜面に転落した。事故後、暫定的に転落防止のさくが設けられた=兵庫県三木市、小野写す8月に死亡事故が起きたカート道。下りのS字カーブを曲がりきれず、右の斜面に転落した。事故後、暫定的に転落防止のさくが設けられた=兵庫県三木市、小野写す

 ゴルフ場にカートが急速に広がってきたのはここ10年ほど。国内最大手のゴルフカートメーカー「ヤマハモーターパワープロダクツ」(静岡県)の調査では、全国のゴルフ場の96%に普及している。ゴルフ人気を支えてきた団塊世代の高齢化や若い女性客の増加に加え、節約のためキャディーをつけずにカートでコースを回る「セルフプレー」の定着が背景にあるという。

 ゴルフ場の年間利用者数は約9千万人。国内のゴルフ場の多くは、60年代〜90年代に開かれている。ゴルフ場設計者らでつくる「日本ゴルフコース設計者協会」の佐藤毅理事長(67)は「ほとんどのゴルフ場は後からカート道をつけており、急傾斜や急カーブなど、無理な設計が少なくない」と指摘。「カート道の滑り止め加工など安全への配慮、こまめな維持管理が必要。プレーヤーも打球を探しながらの脇見運転などに気をつけるべきだ」と話す。

 兵庫県内のゴルフ場でつくる同県ゴルフ協会支配人会は8月、対策会議を開いた。事故例を報告し合って再発防止策を考えていくという。(小野大輔、堀江昌史)

     ◇

 〈ゴルフカート〉 電動が一般的。1人乗りからあるが5人乗りが多い。速度は20キロ程度出る。メーカーによると、床が低い構造で、前輪が運転席の足元に来るようになっている。このため右ハンドルではアクセルペダルの場所が確保しにくく、大半が左ハンドルという。

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