予備検診を受ける内山(中)と後ろで笑顔をみせるムクリス=後楽園ホール展示場(撮影・三好信也)
「WBA世界Sフェザー級タイトルマッチ」(20日、さいたまCA)
ダブル世界戦の予備検診が18日、東京・水道橋の後楽園ホールで行われ、王者・内山高志(ワタナベ)が進化した肉体を披露した。5月の初防衛戦時よりも胸囲が6センチアップし、首回りは3センチ太くなった。肉体改造に成功した王者が、ど派手なKOで2度目の防衛戦を飾る。挑戦者ロイ・ムクリス(インドネシア)、王座決定戦に出場する河野公平(ワタナベ)、トマス・ロハス(メキシコ)ともに異常はなかった。
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トレーニングの成果は数字となって表れた。4カ月間で、92センチだった胸囲が98センチに増え、首回りは3センチアップの39センチとなった。一回り上半身が大きくなった内山は「今まで着ていたTシャツがピチピチになったから、大きくなったと思っていた。でも自然に大きくなったものです」と笑顔で胸板をさすった。
特別な筋肉トレーニングは行っていない。上半身に筋肉がつきすぎるとスピードが落ちるため、極力、筋肉トレーニングは控えている。週に3回程度、鉄棒を使って懸垂(けんすい)や腹筋を行うだけで、ジムにあるトレーニング器具はほとんど使わない。自然についた筋肉で、地道な努力のたまものだ。
14日の公開練習以来、挑戦者と2度目の対面となった内山は「あんまり会いたくなかった。慣れちゃうし、ピリピリしていたいから」と苦笑い。挑戦者のリーチが5センチ上回っていることに関しては「初防衛戦の相手もリーチが長かったし、それを応用すれば大丈夫。いつも通り自分のボクシングをします」と自信たっぷりだった。
(2010年9月21日)