2回、田村(左)に強烈な右ストレートを放つ徳永幸大=大阪府立体育会館第2競技場(撮影・辰巳直之)
「西日本・中日本新人王対抗戦」(19日、大阪府立体育会館第2競技場)
11階級で対抗戦が行われた。終了間際の劇的TKOで、ライト級の徳永幸大(21)=ウォズ=がデビューから5連続KO勝利を決めた。各階級の勝者は10月24日にフードパル熊本で、西部日本新人王と西軍代表の座をかけて争う。全日本新人王決勝(デイリー主催)は12月19日に後楽園ホールで行われる。
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最後の最後で勝負を決めた。5回3分2秒。壮絶な打ち合いで、残り10秒を告げる拍子木の音もかき消される中、徳永が執念で繰り出した右フックが田村の顔面を直撃。デビューからの連続KO記録を5に伸ばした新星は、リングに倒れて号泣した。
「うれしくて仕方がなかった。どうしても倒したかった」。劇的な幕切れに21歳は満面の笑み。1回から両者一歩も譲らない展開に会場も異様な空気に包まれた。所属ジムの大森会長代行も「ああいう勝ち方をして、強いと再認識した」と、西日本新人王決勝戦MVPの素質を称賛した。
次戦は10月24日に熊本で西軍代表の座を懸けて西部日本新人王と激突する。「東京に行って、全日本を取ろうと思っている」。全勝街道をひた走る西のホープは、師走の日本一決定戦だけを見据えていた。
(2010年9月19日)