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連敗阻止や!負けたときの“秋山頼み”

 試合前、黙々とダッシュを繰り返す秋山(撮影・飯室逸平)
 試合前、黙々とダッシュを繰り返す秋山(撮影・飯室逸平)

 「阪神4-6巨人」(19日、甲子園)

 序盤にして勝負は決した。阪神先発のランディ・メッセンジャー投手(29)が2回6失点KO。打線の追い上げも及ばず、痛い黒星を喫した。3位巨人とはゲーム差なし、首位中日とは2・5差に広がった。こうなれば救世主頼み。20日は秋山拓巳投手(19)の先発が予想される。3連勝中の高卒ルーキーにG斬りを託す。

  ◇  ◇

 いきなり怒号が飛び交った。今季最多の4万6977人で埋まったスタンドに重たい空気が立ち込めた。試合開始からわずか15分。G打線に次々と快打を浴びたメッセンジャーはマウンド上で虚空を見つめた。張り詰めたV争いの緊張感を見事に霧散させた一挙5失点。この時点で事実上、敗戦は決まった。

 「立ち上がりやね。(中継ぎ陣が)その後しっかり0点で抑えてくれたから、何とか追い掛ける雰囲気が出たけど、(失点が)大き過ぎた」

 2回6失点で降板した助っ人右腕の大乱調を、試合後の真弓監督は厳しく責めた。初回2死一、二塁。風に流された阿部の左中間への当たりをマートンが捕球できず、2点二塁打となった場面にも「捕っていれば0点やからね」と悔しさを募らせた。中継ぎが無失点継投で踏ん張り、打線も反撃を見せただけに序盤の大量失点が恨めしい。今後のメッセンジャーはブルペン待機が有力だ。もう復調を待つ時間的な余裕もない。

 巨人に再びゲーム差なしに詰め寄られ、首位中日とも2・5ゲーム差。落合竜との直接対決を最高の形で迎えるためにも、第3戦は絶対に落とせなくなった。大きなプレッシャーを背負う1戦。だがこの男なら必ずやってくれるはずだ。高卒ルーキー秋山拓巳。これまでに3度、連敗を止めてきた虎の「救世主」に、勢い付いた巨人打線封じの期待が託される。

 秋山自身にとっても、リベンジを期す先発舞台となる。プロ初先発初登板の8月21日巨人戦(東京ドーム)は6回6安打4失点の好投実らず、黒星を喫した。「巨人戦は2回目ですけど、そんなに意識はしてないです」。決して言葉には出さないが、勝ち切れなかった前回対戦の悔しさは忘れていない。初の本拠地登板となった12日ヤクルト戦でプロ初完封を挙げるなど巨人戦後は3戦3勝。前回対戦時よりも一段と力も付けている。

 残り14試合で逆転Vを成し遂げるには、とにかく先発投手の頑張りが不可欠になる。「(甲子園は)東京ドームよりも(外野フェンスまで)距離がある。でも油断して甘いところに行ったらいけないので、厳しいところに投げられるようにしたい」。頼もしき19歳が今度は必ずゲームを作る。超満員の本拠地にその右腕で、絶対に歓喜をもたらす。

(2010年9月19日)

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