トップ > CHhomとは > 由井学長にインタビュー

イギリスはもとより、ヨーロッパ各国、インド、南米では、代替医療として既に確固たる地位を確立しているホメオパシーですが、約10年前は日本ではほとんど知られていませんでした。
ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー(RAH)によって教育の基礎が作られ、今日のカレッジ・オブ・ホリスティック・ホメオパシー(CHhom)の設立により、日本各地へのホメオパシー普及がさらに進展していくことでしょう。イギリスでホメオパシーを大学院まで5年間勉強し、日本人初の英国ホメオパシー医学協会(HMA)認定ホメオパスとなられ、その後同協会の名誉会員となった由井寅子学長にホメオパシーの現状について伺ってみました。

【Q】日本でも1998年に日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)というホメオパシーの協会が発足し、 定期的に会報も出され活動していますが、CHhomやロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー(RAH)とはどのような関係ですか?

yui_interview.jpg 【A】JPHMAは2009年4月より、日本ホメオパシー財団の一組織となりました。JPHMAは、日本におけるホメオパシーの正しい発展のために、ホメオパスの認定、そして認定ホメオパスの活動を管轄する機関として設立されました。ホメオパシーの教育機関の認定も行っております。

CHhomは、RAHと同様にJPHMA認定の教育機関であり、CHhomの学生はJPHMAへの入会資格を得ることができ、入会するとJPHMAの専門会員としてホメオパス育成保険に自動的に加入することができます。

日本においてプロフェッショナルホメオパスとして活動するためには、JPHMAの認定ホメオパスとなり、JPHMAのホメオパス向賠償責任保険への加入が必須となります。

【Q】ホメオパスの賠償責任保険とはどのようなものでしょうか?

【A】ホメオパスがその国で職業として確立しているかどうかの判断基準は、ホメオパス職業保険が成立しているかどうかにあります。もちろん、ホメオパス認定試験が国家試験となり、ホメオパスという職業が国家資格となって完成するのですが、国家資格とならなければ職業として確立しないかというとそういうことではありません。国家資格となる前に、まずその国において職業認定機関(職業団体)が確立し、やがて職業として確立するのが通常です。職業として確立したかどうかは、職業団体において職業保険が成立しているかどうかで判断することができるということです。

そもそも、職業として確立するためには何が必要かを考えてみましょう。まず第一にその仕事に専門性がなければなりません。これは同時に然るべき専門教育を行う教育機関が必要であることを意味します。第二にその仕事が国民の利益に供するものでなくてはなりません。治療関係であれば、国民の健康と福祉を増大させるものでなければなりません。第三にその専門性に関して第三機関がその知識と技能(そして可能ならば人間性)が客観的に試験されるシステムがなければなりません。すなわち、プロフェッショナルかどうかを試験し認定する信頼できる第三機関と、試験に合格した者だけがプロフェッショナルとしてその業を用いて職業とすることのできる制度が必要なのです。以上は、職業として確立するための全世界共通の職業理念です。

したがって私はまず、日本にRAHという教育機関の設立と同時に、JPHMAという第三機関を作りました。しかし第三機関は信頼に足る組織でなければ、認定ホメオパスの意義がなくなります。そこですでに職業として確立している英国に助けを求めました。私は当時、英国のCPHという学校を卒業しましたが、学長だったロバートなど革新的で優れたホメオパスが会員となっていたHMAの認定試験を受け、合格することができ、晴れてHMAの認定ホメオパスとなることができました。そのHMAに、JPHMAと提携していただき、ホメオパス認定試験を実施し、ホメオパスという職業を生業とするだけの知識と技能があるかどうかを客観的に試験して欲しい、同時にJPHMAのオブザーバー的役割を果たして欲しいとお願いしました。日本では実績はなくても実績のある英国の協会に公正厳格に試験してもらい、合格者を認定してもらうことで、日本において、その知識と技能を用いてこれを生業とすることが保証されると考えたからです。

幸い、HMAの登記官であるラジ・ベイン氏と当時のHMA会長であるフレデリック・コール氏が私の日本になんとしてもホメオパシーを根付かせたいという気持ちに賛同し、HMAとJPHMAは正式に提携することができました。とりわけ、ラジ・ベイン氏にはいろいろと助けていただきました。本当に感謝しています。もちろん、コール会長にも感謝しています。お二人が日本に来て試験をしてくれたおかげで、日本の地でホメオパスが誕生することができ、日本での認定ホメオパスという職業の確立の第一歩がスタートしたのです。またロバート・デービッドソン学長、デビッド・ハウエル学長を始めとする先生方や英国の私の同級生達の応援のお陰でもあります。心から感謝しています。また、2004年秋にはARHのカリン・モント会長の協力と理解を得ることができました。これらの方々のサポートがあったからこそ、日本におけるホメオパシーの専門協会であるJPHMAも大きくなることができたと思います。

こうしてJPHMAはHMAと提携しながら、会員一同で、JPHMAを守り大きく育ててきました。同時に日本で英国と同様に職業として確立するために本当に必死でホメオパスの職業保険実現に向けて努力してきました。このために頑張ってきたといっても過言ではありません。ホメオパスが誕生して数年はホメオパスの数自体とても少なく、とりつくしまもないほどで相手にしてもらうこともできませんでした。しかし、認定ホメオパスたちが頑張ってクライアントを治癒させた治療実績の蓄積と、協会会員の一致団結した努力によって、保険会社も次第に評価するようになってきました。

そしてやっと念願のホメオパスの職業保険が2005年10月に成立しました。8年間に及ぶ継続的なJPHMAの活動実績がやっと認められたということです。これは本当に日本のホメオパシーにおける歴史的事件です! プロフェッショナルホメオパスが日本において職業として確立した記念碑的な事件です。私はこれを海外のいろいろなホメオパスにお知らせしました。みな一様に「本当によかったね。日本でもホメオパシーが職業として確立したね」と言って喜んでくれました。海外では職業保険が確立しているかどうかでその職業をやっていけるかどうかを判断します。約10年の歳月をかけてやっとヨーロッパのホメオパシー先進国に肩を並べることができました。これからは、世界のホメオパシー団体とJPHMAが対等に付き合っていける段階になったということです。ですから今度は、JPHMAは次のステップ、英国からの自立を目指す段階へと進展していきます。

【Q】JPHMAやHMA、ARHの会員には、医師でなくともなれるのでしょうか?

【A】そもそもJPHMA、HMA、ARHはホメオパシーが現代医学と全く異なるアプローチであるということから、医師であるなしにかかわらず、しっかりホメオパシー医学を勉強し、ホメオパスにたる知識と技能と資質がある者は、ホメオパスとして認定するという方針で設立された協会です。JPHMAとHMA、ARHは正式な提携・協力関係にあり、HMAの受験者の審査はJPHMAに一部委任されています。HMA、ARHの協会の場合は、各協会の行う認定試験に通訳をつけて日本語で口頭試験を受け、合否が決定されます。

【Q】合格するとどのような活動ができるのでしょうか?

【A】日本において、ホメオパシーは国家資格としてまだ認められていません。しかし逆に言えば、日本の国で認められていない以上、英国ホメオパスと同等の実力があることを実績のある協会に保証してもらう必要があります。それはホメオパスを目指される方にも、また「ホメオパシー医学」を受けられる方にも好ましいことだと思います。それは国の保証がない以上、自分の意志と責任でホメオパシーの自然療法を受けることを選択しなければならないからです。しかし、さきほど言ったように、大きな前進として、2005年JPHMAはホメオパスの賠償責任保険制度を導入することができました。ホメオパスという職業団体として、JPHMAの活動が認められたことを意味します。

この保険制度が成立したことにより、英国と同様に、日本でもJPHMA認定ホメオパスが職業として確立し、保障されているということであり、それは、RAHの教育機関とJPHMAの認定・管轄機関の実績が正当に評価された結果であり、これを受けて、JPHMAでも独自にホメオパスを認定していく実力と実績ができたということです。

いずれにしても、JPHMA認定ホメオパスになるということは、ホメオパシー療法家としての知識と技能が保障され、またJPHMAホメオパス職業保険に加入することもできますから、プロの職業人(=プロフェッショナルホメオパス)として、これを職業として日本国民にその業を提供することが可能となります。

【Q】ホメオパシー治療は医師しかできないと聞きましたが、本当ですか?

【A】本当ではありません。よく医師法により、ホメオパシー治療は医師しかできないと言う人がいますが、それは正しくありません。医師法とは現代医学による治療、すなわち医療を行うことができるのは医師だけであるという法律です。医療という学問を専門に学びその知識と技能を身につけた医師だけがそれを生業とすることができるのは当たり前です。そして医療が国家資格である以上、資格を持たないものがこれを生業とすることができないのは法律的に当たり前なのです(国が医師という職業を保証している以上当たり前なのです)。

しかし医療は数ある治療法のなかの一つに過ぎません。そしてたくさんあるなかの、それぞれの治療法はそれぞれの専門家が行うべきなのです。医療は大切な治療法であり、なくてはならない治療法です。そしてその業を修めた医師ももちろん必要であり、なくてはならない職業です。しかし、医療以外の治療も医師が行わなければならないというのは、正しくありません。医師法にはそのようなことは書かれていませんし、倫理的にも受け入れがたい考えです。確かに医師法の中には、医師は鍼灸治療を行うことができると書かれています。しかし本来鍼灸治療は鍼灸の学問を修め、その知識と技能が試験され合格した者だけに鍼灸治療を行う資格が与えられるべきであり、医師だからというだけで、鍼灸治療を行う資格があるという考えは憲法上問題があり、違憲の法律である可能性があります。漢方も同様のことが言えるでしょう。

私は何も医師を批判しているのではなく、医師法というものの間違った解釈と医師法そのもののなかにある問題点を指摘しているのです。臨床検査技師が放射線技師の仕事をしないように、その道の専門を極めたものがその道のプロとして活動するということが職業というものの根本理念です。

ですからホメオパシー治療を職業として行うことができる者は、ホメオパシー医学という学問を修め、その業を修得した者であるはずです。医師は現代医学による検査、診断、治療というとても大切な役目をもっています。それが医師の仕事であり役割なのです。ときどき雑誌などでホメオパシー治療は医師がやるべきであるという考えを表明している方をみます。いつも同じ人なのですが、医師は医師の仕事をするべきだと私は思います。国がある職業を保障するということは、その職業でできることが法的に制限されるということは理解されるべきです。もちろん、プロとしてホメオパシー治療をするのであれば、きちんと勉強し実習しきちんと試験を受けて合格して、その知識と技能が客観的に保証されてはじめて行うことができるということを理解していただきたいと思います。

そして医師であろうと美容師であろうとホメオパシー治療をプロとして行うということは、ホメオパスという職業人としてその業を行うということを理解していただきたいと思います。日本国は医師を国家資格としていますが、それはホメオパシー治療を行うための国家資格ではなく、現代医療を行うための国家資格であり、医師の名のもとにホメオパシー治療を行うことは、臨床検査技師の名のもとに放射線技師の仕事をするのと同じことです。ホメオパシー医学と現代医学というものは、それほど考えやアプローチに隔たりがあるものです。もう一度誤解のないように申し上げますが、私は決して現代医学も医師も否定しているのではないのです。ただし、全ての症状に対して現代医学による治療が常に最善だとは思わないだけなのです。症例によっては、現代医学による治療よりも、他の治療法が最善であることがあると思うのです。そしてクライアントにだって治療法を選択する権利はあってよいと考えるのです。

たとえば、日本において職業として確立している治療法にカイロプラクティックがあります。これは背骨の歪みを修正するのがメインの治療法です。あるクライアントはこの治療法が最善であるかもしれません。もちろん、現代医学の最もすばらしい点の一つに精密検査技術があります。身体的原因を特定する偉大な技術をもっています。JPHMAもクライアントの身体レベルの状態を把握するためにも、症例によって検査は必要と考えています。それは医師の仕事です。しかしだからといって、ホメオパシー治療も医師が行うべきとはなりません。

【Q】JPHMAの活動により、ホメオパスとしての職業が認められてきているのですね。これからは、自分の意志と責任に於いてどの療法を受けるかを自分自身が見極め選択する時代になるかも知れませんね。

【A】私もそう思います。日本ホメオパシー医学協会が、しっかりと自分たちの力で、日本におけるホメオパシーを責任をもって提供できるような機関として、その役割を果たして欲しいと願っています。また、日本の国にホメオパシー及びホメオパスを認めてもらうためにも、国家資格に相当する資格をもっていること、そしてその試験を行うきっちりしたホメオパシーの協会があること、そしてその資格合格をめざすためのきちんとした教育システムを持つホメオパシーの学校があるということは大事なことであります。CHhomやRAHで学ばれた学生の皆さんが、HMA、ARHを日本語で受験でき、HMA、ARH認定のホメオパスとなれるように、私が今までずっとHMA、ARHと交渉してきたのは、そのためです。また私が日本に戻ってきて、全日制パートタイム科を開設しようと思ったのもそのためです。また日本からたくさんの優れたホメオパスが誕生することは、私が日本でホメオパシーの学校を開いた時からの夢でした。

【Q】イギリスのホメオパスの資格は、ヨーロッパの他の国でも使えるのですか?

【A】各国の法律の違いや、ホメオパスの地位やホメオパシーに対するアプローチも国によってバラバラで、とても統一できる状態ではありません。医師でなければホメオパスになる資格がない国もあれば、医師でなかったらホメオパスになる資格があるという国もあります。ですから、各々の国で各々の事情があり、基本的には、その国の法律に従うことになりますね。

【Q】CHhomのカリキュラムでは解剖・生理・病理については、どのように考えているのでしょうか。

【A】解剖・生理・病理については、入学前に学ばれている方もいますし、全く学んでこなかった方もいます。CHhomでは、現代医学の解剖生理、病理・臨床、緊急医学をしっかり教え、現代医学の基礎を身につけていただくことは、とても大切なことであると考えています。その上に、ホメオパシー的な病理・生理も学んでいただきます。特に現代医学、解剖生理を理解することは、国の枠組みの中で責任を持った行動をとるためには必要不可欠となりますので、必須授業としています。

ホメオパシー統合医療のカリキュラムは、CHhomホメオパシー専門校でしか学ぶことができない授業ですし、それは、海外の学校でも行われていないCHhomオリジナルでありCHhomの特徴ともいえます。ホメオパシー療法を行っていく上で、本当に生きた解剖・生理・病理の基礎を理解するために、画期的な授業と言えるでしょう。また、柴田昌和医学博士による解剖・生理の講義、酒向猛医師による臨床病理・病態生理についての講義、助産師ホメオパス鴫原操先生による妊娠・出産に関する助産学の講義などがあります。さらに、由井学長によるホメオパシー病理学の講義を学ぶことができます。

【Q】それは、心づよいですね。それから、さきほど質問した医師法の件ですが、もう一度詳しく説明していただけますか? ホメオパスとしてホメオパシー治療を行う上で、医師法に関わるのではないかと懸念する人もいるかと思います。

【A】以前にも同じ質問がありました。①ホメオパシーは医療である、②医療は医師がやるものである、③それゆえホメオパシーは医師しかやってはいけない、という一見したところ矛盾のない三段論法を用いて、医師だけしかホメオパシーをやってはならないという結論を導き、あたかも日本において、医師法と言う法律に対して、不法行為がなされているかのような印象を与えようとしていますが、これは正しくありません。ホメオパシーは「医療行為」ではありません。医療行為とは、聴診器をあてる、薬を処方する、病名を診断するなど、現代医学に基づく治療行為をすることです。そして、その医療行為に関しては、「医師法」で定められる医師という職業に就く者だけが行うことができるということです。すなわち医師とは、現代医学という学問を修得した医療のプロフェッショナルです。

また、人々の健康と福祉に寄与するかぎり、「医療」という治療法以外の治療法を、そのプロフェッショナルと認められる者が行うことは、日本国憲法において保証されており、事実、社会的に認められているからです。

ホメオパシーは医学ですが、これは「ホメオパシー医学」であり、「アロパシー医学(現代医学)」とは異なる学問体系です。ホメオパシー治療を職業とすることができる者は、ホメオパシー医学を修得した者で、すなわちプロフェッショナルホメオパスであり、医師ではありません。また、ホメオパシー医学を修得したプロフェッショナルホメオパスがホメオパシー治療において、レメディーを処方し、料金を取ることはホメオパシーという職業を責任をもって提供するにあたり、当然の報酬です。

私たちプロフェッショナルホメオパスは、JPHMAの倫理規程に基づき、バイタルフォースの滞りに対してホメオパシー治療を行っています。クライアントから病院での検査・治療の必要性を確認されたとき、それ以前に検査の必要を感じたときは、まず検査をするよう指示します。また、これは医師の仕事であるから病院に行くようクライアントに指示します。もちろん、検査は医師の仕事だからです。現代医学は、現代医学のプロフェッショナルである医師が行うように、現代医学以外の治療は、もちろん、それぞれの治療法の専門家(プロフェッショナル)が行うべきと考えます。よろしいでしょうか?

【Q】よくわかりました。さらに、薬事法に関わるものではないかと考える人もいるのではないでしょうか。

【A】薬事法は薬局や医療品、医療用具等の基準・検定・取り扱いについての決まりごとですね。ホメオパシーの治療において使うレメディーは、砂糖玉であります。これは、成分を調べても原物質は一切含まれていませんし、効果効能もうたっていません。マテリア・メディカは、レメディーをとり、そのプルービングとして出た症状(実証)を書きまとめたものです。また、厚生労働省にも行きまして、確認いたしましたが、これは、薬とはいえないし、薬となることはないでしょうとの話でした。そのときに、このような例を出してくれました。「ピアノの音を聞いて、ある病気が改善したとしたら、このピアノの音楽は薬になりますか? これは薬と呼ぶことはできません。それと同じことです。この砂糖玉が薬になることは、ありえないことです」という説明でした。

エネルギーの滞りを同種のエネルギーで気づかせてくれることにより、自然治癒力が動き出す。その結果、バイタルフォース=自然治癒力が活性化し、結果として、病気と呼ばれている状態から健康な状態へと自分の力が導びいていく、それがホメオパシーです。

よく法律法律と言う方がいますが、一体何のための法律でしょうか? 国民が不利益を招かないようにする、あるいは国民が利益を得られるようにするための法律ですよね。レメディーはホメオパスのための道具です。医師にとっての薬と同じものです。医薬品を医師しか処方できないとする法律は、医師という専門職を尊重して作られた法律です。もしレメディーが規制されることがあるとしたら、それはホメオパスという職業が国家資格となったときに、ホメオパスの道具であるレメディーのなかでも専門性が高いと考えられるレメディーに関して、ホメオパスしか処方してはならないというものでしょう。

私が言いたいことは、ホメオパスという職業が世界的に確立している以上、そして職業選択の自由を日本国憲法が保障している限り、日本でホメオパスという職業が確立した以上、そのホメオパスからその道具であるレメディーを取り上げることはできないということです。たとえ原物質を含まないレメディーが薬になったとしてもです。レメディーが薬になりました、今日からホメオパスの皆さんはこのレメディーを使ってはいけませんよ、とはならないということです。ホメオパスの道具であるレメディーの勉強をしたのはホメオパスです。残念ながら医師ではありません。薬になる以前に長い間、同種の原理に基づき、毒物学とでもいうべきマテリア・メディカの勉強をしたホメオパスの道具であったものを、突然、これは薬になりましたからという理由でそれをホメオパスの道具であるものを取り上げることは、できないということです。

ヨーロッパの長い歴史のなかでレメディーはホメオパスという職業の道具であったものです。かつて鍼灸師から漢方が取り上げられました。これはとても残念なことです。漢方という学問を修得し、その血と肉に漢方の知恵が宿った者から、取り上げることは憲法上も倫理的にも正しいことではありません。ホメオパシーにおいてこのような悲劇を繰り返さないためにも、根本である教育制度と認定制度をよりしっかりしたものにさせていきたいと思います。そして世界各国の協会と連携していきたいと思います。

【Q】今後の更なるご活躍を期待しております。

【A】ありがとうございます。