内山５回ＴＫＯでＶ２！ムクリスを寄せつけず…ＷＢＡ世界Ｓフェザー級戦

５回、右フックでダウンを奪いＴＫＯ勝ち。２度目の防衛に成功した内山

　◆報知新聞社後援　プロボクシング・ダブル世界戦　▽ＷＢＡ世界スーパーフェザー級王座決定戦　○内山高志（５回２分２７秒　ＴＫＯ）ロイ・ムクリス●（２０日、埼玉・さいたまコミュニティアリーナ）　王者の内山高志（ワタナベ）は同級５位のロイ・ムクリス（インドネシア）に５回２分２７秒でＴＫＯ勝ちし、２度目の防衛に成功した。内山は６連続ＫＯ勝利で、戦績は１６戦全勝（１３ＫＯ）。８割を超えるＫＯ率を見る限り、「破格の強打者」というイメージが強いが、細かなテクニックも同時に持ち合わせているのが特徴だ。

　この日は内山らしさが顕著に出た。１回から左ジャブを忘れず、基本に忠実に攻めた。４回まではカウンターを随所に決め、相手を追い込みボディーをたたいてスタミナを奪った。

　５回、狙い澄ました右からのチャンスをつかみ、一気にフィニッシュ。キャンバスに崩れた挑戦者に、立ち上がる余裕はなかった。

　日本のジムに所属する男子の世界王者は４人のまま。

　内山高志「ボディーで相手の集中力が切れていたので、右フックがうまく入った。練習してきたことが確認できた。自分はもっともっと強くなれると思う」

　渡辺均・ワタナベジム会長「内山はデビュー以来、全試合の全ラウンドで相手を上回る強さを見せている。まだまだ防衛できる。次の試合は来年１月になると思う」

　◆内山　高志（うちやま・たかし）埼玉・花咲徳栄高で競技を始め、全日本選手権で３連覇するなどアマチュアでは１００戦以上を経験。０５年７月プロデビュー。０７年９月に東洋太平洋スーパーフェザー級王座を獲得し５度防衛。ことし１月にＷＢＡ同級王座に就いた。強打が自慢の右ボクサーファイター。戦績は１６戦全勝（１３ＫＯ）。３０歳。埼玉県出身。