アメリカ軍は、北朝鮮や中国の監視を強化するため、最新鋭の大型無人偵察機を、西太平洋地域では初めてグアムに配備し、空軍の司令官は、20日、現地で開かれた記念式典で「アジア太平洋地域での任務遂行能力が向上する」と期待感を示しました。
式典は、アメリカ軍の最新鋭の大型無人偵察機「グローバルホーク」が、今月初めて配備された、グアムのアンダーセン空軍基地で開かれ、アメリカ軍の幹部や地元の関係者などおよそ300人が出席しました。式典では、アメリカ太平洋空軍のノース司令官が「グローバルホークの配備によって、アジア太平洋地域でのさまざまな任務の遂行能力が向上する」と述べ、無人偵察機の役割に期待感を示しました。グローバルホークは、高度およそ2万メートルというきわめて高い上空から、高性能のセンサーやレーダーを使って、昼夜、天候を問わず目標物を捜索、監視できる無人偵察機で、年内に3機、グアムに配備される計画です。アメリカ軍が西太平洋地域にグローバルホークを配備するのは初めてで、核開発を続ける北朝鮮や急速に軍備を増強する中国などを監視する任務に就く予定です。ノース司令官は、式典のあと記者会見を開き「グアムはグローバルホークを配備するのに最高の場所だ。太平洋地域でどのような任務も果たせる距離にある」と述べ、日本や韓国、それに東南アジア諸国などと連携して、柔軟に無人偵察機を運用する考えを示しました。