2010年7月28日 20時39分 更新:7月28日 20時41分
広島市で8月6日に開かれる平和記念式典に、米政府がルース駐日米大使を出席させる方向で調整していることが分かった。日本政府関係者が明らかにした。米政府関係者の平和記念式典参加は初めて。
仙谷由人官房長官は28日の記者会見で、現段階で米国から大使出席の連絡はないとしつつも「諸外国の外交使節が広島、長崎(の式典)に出席いただけるのであれば歓迎すべき事柄だ」と述べた。ただ大使は8月9日の長崎市での平和祈念式典には出席しない方向だ。
オバマ米大統領は「核なき世界」を訴えて核軍縮・不拡散政策を推進している。ルース大使はオバマ大統領に近く、昨年10月には広島市を訪問し、原爆ドームや原爆資料館を視察した。
同市は98年から核保有国に対して式典の招待状を送付してきたが過去に米英仏3カ国が出席した例はない。だが今回は3カ国とも式典参加に応じ、駐日大使館ナンバー2の公使級が出席することで固まっていた。【吉永康朗】