大相撲秋場所:十両昇進一気に7人 番付編成会議

2010年7月28日 11時6分 更新:7月28日 13時13分

師匠の春日野親方にねぎらわれる新十両の栃乃若(右)=愛知県春日井市の春日野部屋で2010年7月28日、鈴木英世撮影
師匠の春日野親方にねぎらわれる新十両の栃乃若(右)=愛知県春日井市の春日野部屋で2010年7月28日、鈴木英世撮影

 日本相撲協会は28日、愛知県体育館で大相撲秋場所(9月12日初日、両国国技館)番付編成会議を開き、十両昇進力士7人を発表した。00年夏場所に並ぶ大量昇進で、年6場所制定着の1958年以降では、十両以上の定員を4人増やした04年初場所の8人に次ぐ。名古屋場所では野球賭博関与で十両4人が謹慎全休。十両下位で大きく負け越した力士もいたためとみられる。秋場所新番付は8月30日発表予定。

 新十両は仲の国(26)=なかのくに、中国出身、湊部屋▽城ノ龍(26)=しろのりゅう、モンゴル出身、境川部屋▽栃乃若(22)=とちのわか、兵庫県尼崎市出身、春日野部屋▽宝富士(23)=たからふじ、青森県中泊町出身、伊勢ケ浜部屋の4人。再十両は佐田の富士、琉鵬、幕下優勝の十文字の3人。

 西幕下11枚目の琉鵬は名古屋場所で6勝1敗。通常なら11枚目以下は原則として昇進対象にならないだけに、異例の躍進だ。

 さらに元小結・海鵬の年寄「谷川」襲名と、元十両・大勇武(芝田山部屋)ら11人の引退も発表された。弟子の賭博問題で名古屋場所を謹慎した九重審判部長(元横綱・千代の富士)と春日野(元関脇・栃乃和歌)、佐渡ケ嶽(元関脇・琴ノ若)の両審判委員は「場所で取組を見ていない」として会議に参加しなかった。【村社拓信】

 ◇「頭が真っ白に」

 新十両の栃乃若は「頭が真っ白になった」と信じられない様子。195センチ、170キロの恵まれた体で、兵庫・報徳学園高では高校横綱。07年初場所で初土俵を踏み、2年前の名古屋で幕下10枚目まで上がったが、残り10枚を上がるのに2年間を費やした。今年の名古屋場所では西幕下4枚目で4勝3敗だったものの、謹慎力士の大量降下にも恵まれ昇進を果たした。また、春日錦の野球賭博関与の責任を取り、名古屋場所を謹慎した師匠の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)も、謹慎が明けて会見に同席。名古屋場所の成績は「最低限の数字」とし、「おまけ(の昇進)だったと思わないと十両ではやれない」と厳しい言葉で愛弟子を激励した。

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