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死刑廃止求める市民団体、千葉法相と面会

週刊金曜日 9月12日(日)15時12分配信

 死刑廃止を求めるNGO・市民団体は九月六日、法務省を訪れ、千葉景子法務大臣と面会。死刑執行の即時停止、死刑確定者の処遇や死刑制度における現実の情報公開、また、死刑廃止に向けた公的な議論の場を設置することなどを求めた。

 面会時間は四〇分ほど。面会後の記者会見でアムネスティ・インターナショナル日本の天野理さん(死刑廃止担当)は、「思ったよりも長くお話し頂けた」と話すが、七月二八日の千葉法相による突然の「死刑」執行後、こんな形で要請せざるを得なかったことに落胆した様子を見せた。

「千葉さんはもともと(死刑廃止に向けて)一緒にやってきた方。なぜ死刑を廃止する必要があるのかについては、説明する必要がない」(藤田真利子・アムネスティ・インターナショナル日本理事長)という信頼感の一方で、「二人の人間(確定死刑囚)を殺さないと、国民的議論を喚起できないのか」(「死刑廃止を求める市民の声」の井上澄夫さん)という批判の声も。

 野党時代には共に活動したという千葉法相への思いは、複雑だ。

 八月二七日には、東京拘置所の「刑場」が報道機関に公開され、法務省内での死刑制度に関する勉強会も開かれている。面会で(法相交代後も)死刑についての議論を終わりにしてはならない、と語ったという千葉法相。だが、藤田さんは「死刑を廃止にすればそれで終わりになる。死刑廃止に向けた議論を進めてほしい」と話した。

(ゆげたりえ・編集部)

最終更新:9月12日(日)15時12分

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