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谷、強化指定“降格”…講道館杯欠場なら“除外”

強化指定の最高ランクから降格することになった谷亮子
強化指定の最高ランクから降格することになった谷亮子
Photo By 共同

 全日本柔道連盟の強化委員会が19日、埼玉県内で行われ、女子48キロ級で北京五輪後戦列を離れている谷亮子(35)の強化指定を最高ランクの「ナショナル」から2番目の「シニア」に降格することを決めた。谷は高校1年生だった91年以来維持してきた強化指定の最高ランクから初めて降格する。講道館杯(11月20、21日・千葉)に出場しなかった場合は強化指定から外れる可能性が高く、12年ロンドン五輪への道のりは大きな分岐点を迎えた。

 谷の降格について女子全日本の園田隆二監督は「(北京五輪以来)2年間、試合から遠ざかっているし、合宿にも参加していない」と理由を説明。講道館杯に出場しなかった場合、さらに1段階降格なら強化指定そのものから外れるが「その方向だと思います」と“クビ”の可能性も否定しなかった。

 谷は90年12月の福岡国際女子で鮮烈な国際デビューを果たし、強化指定の最高ランクとなった。降格はそれ以来初めて。05年、09年と2度の出産の時は、過去の実績から強化指定のランクも据え置かれたが、今年7月に参院議員となってからは連盟内に「五輪を本気で目指しているのか」という疑念の声も上がっていた。通常4月と11月に行われる強化指定の見直しが9月に行われることは異例。講道館杯へ“待ったなし”の態度を示したものといえる。

 国際柔道連盟が昨年導入した世界ランクはロンドン五輪の出場条件になる。ランクを決める獲得ポイントが多い大会にはナショナル指定が優先的に派遣されるため、シニア降格は五輪出場を目指す上でも不利になる。女子48キロ級のナショナルは3人で、シニアは谷を含め7人。世界選手権や五輪の最終選考会となる全日本選抜体重別の同級の枠は8。シニアは出場すら確実ではない。

 谷に近い関係者は「(民主党の)代表選が終わり、早朝や深夜に練習を再開したし、10月半ばには柔道着を着た稽古も始める」と講道館杯への出場の意思に変わりがないことを強調した。しかし、来月は通常国会の時期で、調整がどこまで進むかは未知数。ロンドン五輪挑戦の“公約”が果たせるかどうか、ギリギリの局面を迎えたことは間違いない。

 <谷本、塚田の辞退届を承認>女子強化委員会は63キロ級の谷本歩実(コマツ)、78キロ超級の塚田真希(綜合警備保障)の強化選手辞退届を承認し強化指定から外した。これにより、両選手は一線を退くことになるが、塚田は今年の全日本女子選手権でV9を達成し、来年の出場権を持っているため、V10を狙う同大会への出場が濃厚だ。また、男子強化委員会は60キロ級の野村忠宏(ミキハウス)の復帰2戦目を、来月2、3日のW杯ローマ大会とすることを承認した。

 ◆男女強化委員会ではアジア大会(11月、中国・広州)代表が承認された。代表は以下の通り。

 ▽男子60キロ級・平岡拓晃(了徳寺学園職)66キロ級・森下純平(筑波大)73キロ級・秋本啓之(了徳寺学園職)81キロ級・高松正裕(桐蔭学園高教)90キロ級・小野卓志(了徳寺学園職)100キロ級・穴井隆将(天理大職)100キロ超級・上川大樹(明大)無差別・高橋和彦(新日鉄)▽女子48キロ級・福見友子(了徳寺学園職)52キロ級・中村美里(三井住友海上)57キロ級・松本薫(フォーリーフジャパン)63キロ級・上野順恵(三井住友海上)70キロ級・渡辺美奈(コマツ)78キロ級・緒方亜香里(筑波大)78キロ超級・杉本美香(コマツ)無差別・田知本愛(東海大)

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年09月20日 ]

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