Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

スタンス分類について考えてみる

2007-10-22 | 政治
 冷戦時代から、一歩も抜け出せていない親米保守の世界観とはこのようなものだろう。


親米保守の世界観↓


 「保守が善で、左翼が悪」と決め込んで、善の側に「保守=政府自民党=アメリカ」、悪の側に、「左翼=野党=中国」を配置する二元論で全てを語ろうとする。某国際ジャーナリストなどその典型。

 こういう世界観だから、政府自民党やアメリカの側にいくらスキャンダルがあっても、不祥事があっても、それを無視したり、矮小化したりするのでしょうね。「自民党は悪いけど、野党はもっと悪い」とか、「中国に支配されるぐらいならアメリカに支配された方が百倍まし」とか・・・。(支配されることを前提に話をするなよ)

 彼らは、政府自民党やアメリカ批判をする保守層を、裏切り者とか、左翼に騙されているのだとかと非難しますが、善悪二元論で、思考する限りは、そういう結論にしかならないのでしょう。

 しかし、せめて一次元的な世界観から、二次元的な世界観に視野を広げてもらいたいものです。

 たとえば、「国防面」と「経済面」という二次元で、政治的スタンスを分類するとこうなります。


「国防面」と「経済面」に対するスタンス分類(1)↓


 これに、経済右派=「ネオリベ」、経済左派=「リベラル」、国防重視=「右派」、反戦平和=「左派」をそれぞれ書き込むとこうなります。(日本では、「国防」を唱えると「右」認定をされますが、「国防」を重視するのは国の存続を望むならば当たり前のことで、世界的に見れば、日本の「右」は「リベラル」とみなして良いと思います) 


「国防面」と「経済面」に対するスタンス分類(2)↓


 最近の呼び名を使えば、「ネオリベ右派」は、「親米保守」、「リベラル右派」は「反米保守」となるのかもしれません。また、「ネオリベ左派」は「朝日的左翼」、「リベラル左派」は、「共産党的左翼」と言うこともできるかも知れません。

 経済面において、「反米保守」と「共産党」の主張には「反ネオリベ」という共通したものがあります。それを指して、「反米保守」は「共産党を支持すれば良いのだ」という愚論を述べている親米保守がいましたが、それを言うならば、「親米保守」は「ネオリベ同志である朝日新聞を支持すればいいのだ」ということになります。

 朝日をマスゴミと貶しながら、そのマスゴミが支持している「ネオリベ政策」に対し疑うこともしない「親米保守」というのも愚かな存在ですね。


「国防面」と「経済面」に対するスタンス分類(3)↓



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2 コメント

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こんにちわ (ろろ)
2007-10-25 06:56:42
>「反米保守」は「共産党を支持すれば良いのだ」
>という愚論を述べている親米保守がいましたが

  いえ、私「反米保守」かもしれませんが、これいい線行ってますよ(笑)。共産党は、社民党よりは100倍ましで、役に立つ政党だと思っています。支持はしませんが、利用価値はあると思っていると言うことです。
  しかし、こんな揚げ足取りの詭弁を唱えたところで、何の建設的な効果もないように思うのですが、親米保守を自称するような連中は本当にこういうのが好きですね。ネットでいろいろ情報を見ているにもかかわらず、今の自民党を支持しているくらいですから、相当な阿呆だということでしょう。

>「ネオリベ同志である朝日新聞を支持すればいいのだ」

  おっしゃるとおりで、朝日新聞は郵政民営化や三角合併などの話題では完全にアメリカ寄り、新自由主義のシンパですね。産経と奇妙なほど一致しています。
  そうは言っても、親米保守とか自称愛国者みたいな連中は、経済という概念がすっぽり抜け落ちていますから、いまだに自民党をましだとか言っていられるし、間抜けな国防論議や、中国朝鮮に対する感情論的非難を行っているのでしょう。
  失礼な言い方かもしれませんが、ブログランキングの上位にいるブログの多くに対して、何の魅力も感じませんね。似たような人たちが寄り固まって閉じた世界を作っているだけのような気がします。参加資格は「人の痛みに鈍感であること」という世界ですが・・・。
Re:こんにちわ (上田真司)
2007-10-25 09:23:48
ろろさん、コメントありがとうございます。

>共産党は、社民党よりは100倍ましで、役に立つ政党だと思っています。支持はしませんが、利用価値はあると思っていると言うことです。

私も同感です。
国防や歴史認識においては大きく立場を異にしますが、共産党は、アメリカ主導の構造改革路線に対して終始批判的態度をとってきたという意味で、私は高く評価しています。

>朝日新聞は郵政民営化や三角合併などの話題では完全にアメリカ寄り、新自由主義のシンパですね。産経と奇妙なほど一致しています。

朝日新聞ねえ・・・。リベラルを気取るなら福祉を切り捨て国民の暮らしに目をそむける新自由主義には反対をすべきなのにね。それよりも、旧来の日本に対する憎悪の方が強かったということなのでしょうか。

最近の産経は、アメリカの忠犬ぶりを遺憾なく発揮していますね。もう少し骨のある新聞かと思っていたのですけどね。

>そうは言っても、親米保守とか自称愛国者みたいな連中は、経済という概念がすっぽり抜け落ちていますから、いまだに自民党をましだとか言っていられるし、間抜けな国防論議や、中国朝鮮に対する感情論的非難を行っているのでしょう。

経済面でアメリカの言いなりになるということの危険性を認識していないようですね。
主に歴史問題をネタにして金をせびろうとするだけの中韓に比べて、日本社会の在り方にまで容喙して日本をアメリカの家畜国家に変容させようとするアメリカの方がよほどたちが悪いと思いますよ。

>失礼な言い方かもしれませんが、ブログランキングの上位にいるブログの多くに対して、何の魅力も感じませんね。似たような人たちが寄り固まって閉じた世界を作っているだけのような気がします。参加資格は「人の痛みに鈍感であること」という世界ですが・・・。

確かに「人の痛みに鈍感であること」は、彼らに共通していますね。
彼らの言い分を聞いていると、「国のために国民は我慢すべきだ」という「国家>国民」という意識が強いようです。
国民の幸せに寄与しない国家など何の価値も無いのに。

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