アメリカ海軍第7艦隊の揚陸部隊の司令官は、NHKとのインタビューで、「中国が南シナ海でほかの国の船舶の自由な航行を脅かす態度を取っている」と述べ、中国の行動に警戒感を示しました。
アジア太平洋地域を管轄するアメリカ海軍第7艦隊の揚陸部隊、第7水陸両用艦隊のランドルト司令官は、19日、グアムでNHKのインタビューに答えました。この中で、ランドルト司令官は「中国は、世界の大国として見なされたいのなら、責任ある行動を取るべきだ。特に、海上での船舶の自由な航行を支援すべきだが、中国は、南シナ海でむしろ自由な航行を脅かす態度を取っている」と述べ、中国の行動に警戒感を示しました。ランドルト司令官は、中国の具体的な行動について言及しませんでしたが、南シナ海で、アメリカ海軍の調査船が、去年、中国の艦船に取り囲まれ、航路を妨害するなどの嫌がらせを受けたことや、ベトナムの漁船が中国側にだ捕されるケースが相次いでいることなどが念頭にあるものとみられます。また、ランドルト司令官は、中国の行動に備えて、「アジア・太平洋地域でアメリカ軍のプレゼンスを維持することが重要だ」と述べ、中国と南シナ海の領有権を争っている東南アジアの国と合同軍事演習などを行って関係強化に努めていく考えを示しました。