がさりと落ち葉すくうように

前触れなく浮かんでくるもやもやしたモノを、詩(もどき)という形で表現しています。貴方の心に何かを残せたら幸いです。初めての方は「read me first」をお読みください

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memory

空いた列車に
一人座って
窓の外を眺めている

だんだん暗くなっていく

今日のこと
昨日のこと
ずっと前に感じる日のこと

たくさんたくさん
思い出し
思い返し
思い沈み
思い悩み

見たこと
聞いたこと
話したこと
触れたこと

闇の中
速いスピードの灯り

ぼんやりと
目を向けて
刻まれる時
どこまでも静かな車内

不意に割り込んできたのは
打ち上げ花火

突然現れた
遠くに咲く
小さな華

息をのんだ
その瞬間には
見えなくなっていた

よくよく目を凝らして探しても
音も聞こえない

わずかな間の彩りは
旅の最後に出会った
鮮烈な残像

もう会えないだろうから
いつまでも消えないよう
頭の奥で再生し続ける

テーマ:詩・唄・詞 - ジャンル:小説・文学

長めの詩 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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