タイ　タクシン派数千人が集結…バンコク都心部

　【バンコク西尾英之】タイのタクシン元首相派「反独裁民主戦線」（ＵＤＤ）は１９日、バンコク都心部繁華街のラチャプラソン交差点で死者９１人、負傷者１９００人近くを出した５月の騒乱以来となる大規模な集会を開いた。

　この日は５月１９日の軍による強制排除から４カ月、元首相が追放された０６年のクーデターから４年に当たる。暴徒化した元首相派の放火で焼け落ちたショッピングセンターが依然、無残な姿をさらす交差点には、シンボルカラーの赤シャツ姿の支持者数千人が再び集結。大通りを占拠し「アピシット首相退陣！」などを叫ぶとともに、赤い風船を空に飛ばして騒乱の犠牲者を追悼した。

　バンコクには５人以上の集会を禁じた非常事態宣言が継続中。当局は約３０００人の警官を動員して警戒に当たる一方、ステージを設置しないことなどを条件に集会を許可した。当局は元首相派に同日夜までに解散するよう求めている。

　この日は北部の都市チェンマイでもＵＤＤによる集会が開かれ、支持者数千人がデモ行進した。

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