2010年7月27日 13時10分 更新:7月27日 13時22分
日本のインターネット検索最大手、ヤフーと米インターネット検索最大手、グーグルが検索事業で提携する見通しとなった。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が26日伝えた。日本時間27日午後に正式に発表するという。
日本のヤフーが、米グーグルの検索エンジンを採用するとみられる。日本の検索市場でシェアが約5割のヤフーと4割弱のグーグルが提携すれば、日本の検索市場の大半がグーグルの技術で占められることになる。ネット広告でも協力する可能性があり、国内ネット業界の勢力図が大きく塗り替わりそうだ。
米ヤフーは昨年、米マイクロソフトと検索事業で提携し、マイクロソフトの検索エンジン「ビング」との統合を進めているが、日本のヤフーは、世界最大手のグーグルの技術が優位にあり、日本の利用者の利便性を高めると判断したとみられる。日本のヤフーがグーグルの検索エンジンを採用しても、日本では両社の検索結果が一部異なるという。
検索事業の中核技術である検索エンジンについて、日本のヤフーは「技術革新が速く、最新のものに積み替える」(広報担当者)として、以前から見直してきた。01~04年にはグーグルの検索エンジンを搭載していたが、04年以降は米ヤフーの検索エンジンを採用してきた。
ヤフーの筆頭株主はソフトバンクで、米ヤフーは第2位の株主。米ヤフーはマイクロソフトと提携する前、グーグルと検索分野での提携を探ったが、米独禁当局の反発もあり、断念した。日本の提携でも同様の問題が生じる可能性がある。