大相撲:秋場所の番付大変動 謹慎力士1階級陥落

2010年7月26日 10時51分 更新:7月26日 11時42分

 野球賭博問題で大関・琴光喜が解雇され、幕内6人、十両4人の謹慎力士が出た大相撲名古屋場所が25日、終わった。日本相撲協会は28日に秋場所(9月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開くが、審判部が謹慎者の番付を1階級落とす方針を打ち出しており、信じられないような新入幕、再入幕が実現しそうだ。

 番付編成を行う協会審判部の友綱審判部長(元関脇・魁輝)は25日に、「謹慎者で現在の階級から落ちない人はいない」と明言。幕内では大関経験者の雅山ら6人が幕内から十両落ちしそうだ。

 幕内では、さらに最下位の前頭16枚目の2人の十両落ちが決定的。42人以内の定員のうち、琴光喜分を含め少なくとも9人の枠が空き、十両から補充する。13勝して優勝した西3枚目の将司、東筆頭で勝ち越した琴春日は決定的。光龍(花籠部屋)も東十両4枚目で9勝で確実だ。十両中位の栃乃洋、土佐ノ海の両ベテランも再入幕有力。通常なら考えられない東11枚目で8勝の豊桜も序列で9番目で滑り込める。

 友綱部長は「100年に1度あるかないかの場所。今までの例には当てはめないで番付編成したい」と話す。

 番付変動のドラマは、十両と幕下の間にも及ぶ。謹慎者を含め、十両から転落するのは8人前後とみられ、十両昇進者には望外の幸運を手にする力士も現れそう。長い下積みの末に幕下上位で勝ち越した力士は、28日の吉報を心待ちにしている。【大矢伸一】

 ◇ことば 番付編成

 各場所千秋楽3日後に審判部が合議し、幕内から序ノ口まで決める。勝ち数、負け数の差で番付の上下の目安を決める。例えば8勝7敗なら1枚上昇。5勝10敗なら5枚降下といった具合。同地位に複数並んだ時は審判部の裁量になる。力士給与は幕内が約131万円、十両は104万円。幕下に落ちれば2カ月15万円に大幅ダウン。謹慎力士の1階級降下は、減俸の意味も込められる。十両昇進者は28日発表。それ以外は原則に照らせば秋場所の場合、初日2週前の月曜日にあたる8月30日。

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