広島市の旧市民球場(中区)の跡地利用計画に反対する「旧広島市民球場の歴史と未来を守る会」(永井健二会長)が、実施を求めていた球場解体の賛否を問う住民投票について、市は18日までに請求を却下した。
市は、市住民投票条例に基づき、請求内容が市民生活に影響を与えるような市政の重要事項か▽住民投票の対象として妥当か―などを検討。野球場の機能がマツダスタジアム(南区)に移っている点を踏まえ、「解体による市民への不利益はなく、市政の重要事項でない」と判断した。
市から通知書を受け取った請求代表者の土屋時子さん(62)=中区=は「なぜ重要事項でないのか。納得できない」と憤る。今後、異議申し立てや処分取り消しを求める訴訟を検討するという。
守る会は8日、市に住民投票の実施を求める請求書を提出。請求書は「市民の総意を判断するため住民投票が必要だ」としていた。守る会は、解体禁止を求める仮処分も広島地裁に申請している。
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