映画 『おにいちゃんのハナビ』試写会レビュー
★★★★★ 良くあるお涙頂戴の物語かなぁと思って、あまり期待せず試写会に参加しました。 ところが、実話をそんなに脚色しないで、ストレートに兄妹の心の結びつきを描いていて、素直に心に響き感動できました。片貝の風景の映像美もよかったです。 監督自身が、花火大会にまつわる実話を描いたテレビのドキュメンタリーに感動したことから、本作の企画がスタートしたようです。そんな素材がいい場合はあまり演出で弄くり回さず、素朴に表現する方が、わざとらしい筋書きで動かされるような稚拙な作品よりも感動が深まる見本のような作品ですね。 死期を悟った白血病の妹華を演じる谷村美月の病人にあるまじき太陽ような明るさが印象的です。頭をそり落として、スキンヘッドにまでなっていたことに役者根性を感じました。 また序盤は引きこもったままの兄太郎を演じる高良健のナイーブな心の動きと後半の妹から生きる勇気をもらい、再生していく演技も素晴らしかったです。 冒頭、半年の入院生活から帰ってきた華は、太郎が引きこもっていることを知って、お兄ちゃん連れだし作戦を決行。その強引さがなかなかコミカルで、笑わせてくれます。不治の病を抱えた妹の方が、希望に満ちた陽気さで、引きこもっている兄の方が、人生に失望して落ち込んでいたので、まるであべこべ。太郎の方が病人に見えました。 そんな太郎を街へ買い物に連れ出し、アルバイトを見つけてやり、さらには片貝まつりの成人会を参加させようと事務局に乗り込んでいきます。 花火が好きな華には、夢がありました。それはお兄ちゃんが上げる大きくて真っ赤な花火が見たいということ。そして片貝の成人会には、毎年の成人会ごとに寄付を募って、自分たちの企画で片貝まつりの花火を打ち上げるという伝統が受け継がれていたのです。片貝花火まつりとは、年に一度町民がスポンサーとなる地元に根付いたお祭りだったのです。 そんな華の健気な押しつけに、勇気づけられた太郎は、新聞配達として働き始め、成年会にもひとりで参加するようになり、次第に家族にも心を開いていきます。 冬も近づいたある日、華の白血病が再発。再び入院してしまいます。普通のお涙頂戴の作品なら、ここでエンディングを迎えるのですが、本作はまだ中盤。こんなに早く主人公を死なせてもいいのかと案じていたら、ここからが太郎の真骨頂を見せていくのでした。 毎日華に面会に通ううちに、太郎は妹にとって花火が幸せの象徴であることを知り、自らある行動を起こすことを決意します。ここからの太郎の奮闘ぶりは、涙なしに語れません。けれども、まず手始めたのは成人会を退会することでした。ええっ、華との約束した おにいちゃんのハナビを打ち上げることは、諦めたの?一体太郎は何をしようとするのか疑問を感じさせる行動でしたが、まずはご安心を。太郎は、花火会社にも修行で就職し、朝は新聞配達をしながら、必死になって花火の打ち上げを目指します。 ここまで来ると「おにいちゃんのハナビ」は、絶対に打ち上がることが見込める展開となりますが、本作では意外な隠し玉となる仕掛ハナビが用意されていました。「おにいちゃんのハナビ」よりも、こちらの隠し玉にやられました。本当に意外な人が意外な訳でラストを彩るのです。その隠し玉によって、どうして成人会を脱会したのか、太郎がメンバーにも隠してきた秘密が明かされます。 町の人たちがお金を出し合う、片貝花火大会。単に出すだけでなく、その一発ごとに、それぞれの願いが込められたメッセージが放送されます。本作でも、一発ごとに随所で描いてきたエピソードが伏線となってつながり、リフレインされていきます。暖かい隣人に囲まれる美しい町。本編の悲しいお話しだけでなく、片貝花火大会に集う片貝の人々の人情も本作を涙へ減さそう舞台装置になっていました。 かつて同じ地元をテーマにした映画で、映画『米百俵』や映画『良寛』製作に参加し、映画企画に関係してきたものとして、4年越しで映画化を実現した地道な努力に脱帽します。 ●本日開催!片貝まつり● ●Introduction 新潟県小千谷市片貝町。病弱な華の療養のため、須藤一家は5年前に東京から片貝町に引っ越してきた。9月9日、毎年、世界一の花火が打ち上げられる“片貝まつり”の日、華が急性白血病による半年間の入院生活を終え帰ってくると、兄・太郎は自室に引きこもっていた。その夜、来年の自分たちの成人の花火を盛り上げようと気勢をあげる成人会に遭遇した華は、太郎を成人会に参加させようと決意するが、地元育ちでないため断られてしまう。だが、太郎はアルバイトを始め、新生活をスタートさせる。その冬、華の白血病が再発。容態は前回よりも確実に悪化していた。華は、片貝に引っ越してきた5年前、家族4人笑顔で見た花火への思いを太郎に告げる。そんな華の思いを知り、太郎は苦労しながらも成人会への参加を認めてもらう。だが、華の容態は悪化し、帰らぬ人となってしまう…。 新潟県小千谷市片貝町。年に一度町民がスポンサーとなり、世界一の花火が打ちあがる片貝花火まつり。その一発一発に打ち上げる人それぞれの物語がある。そこで実際にあった心打たれる兄の話を元に、4年越しで映画化を実現。自分の殻にとじこもっていたが、余命僅かな妹から生きる勇気をもらい、再生する兄と、それを支える両親との絆が、暖かい隣人に囲まれる美しい町を舞台に丁寧に描かれる感動作。(作品資料より) [ 2010年9月25日公開 ] |
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id336899/rid24/p0/s0/c0/
書き出し部分が、私の書いた上記レビューと似すぎています。
他の映画レビューサイトにもこれと同じ文章を投稿されてますね。
ご対応をよろしくお願いします。
2010/9/12(日) 午前 3:16 [ tokumei_san ]
第1パラグラフの冒頭のみ修正されましたね。
ですが、第1パラグラフと第2パラグラフは、私の文章を基に、語句の入れ換え、リライトを行われたものでしょう。
このような場合は、参照元を明記するべきです。
参照元をご自身で明記なさるか、或いは、第1及び第2パラグラフを全削除なさってください。
また、少なくとも下記のURLにも同じ文章を掲載されていますね。
[ぴあ映画生活]と[goo映画]については、タイトルも私の文章を基に作成したものでしょう。
これら全てに対して、参照元の明記、或いは、第1・第2パラグラフ及びタイトルの全削除、どちらかを実施してください。
[ぴあ映画生活]
http://pia-eigaseikatsu.jp/imp/153269/677736/
[goo映画]
http://movie.goo.ne.jp/review/movie/MOVCSTD16471/1_2/index.html?flash=1
[mixi]
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1578880059&owner_id=492091
2010/9/19(日) 午後 2:33 [ tokumei_san ]