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【プロ野球】

ドラ追撃 能見、復活4勝

2010年9月19日 紙面から

阪神−巨人 試合後、ファンサービスで子どもたちとふれあい、笑顔を見せる桧山(右)と能見(後方)=甲子園球場で(布藤哲矢撮影)

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◇阪神1−0巨人

 もう負けられない戦いの中で、Gキラーが甲子園で躍動した。ローテーションを入れ替えてまでしてぶつけた阪神・能見が7イニングを被安打6の無失点。4月24日以来、約5カ月ぶりの4勝目をマークした。

 「必ず点を取ってくれるんで、それまではゼロで抑えようと思ってました。重圧は大きかったけど、勝ててよかった」。7回まで続いたゴンザレスとの0−0の投手戦に投げ勝った。自身の代打で虎の子の1点をたたき出してくれた桧山と並んでお立ち台に上がると、能見は満面に笑みを浮かべた。

 調子はさほど良くなかった。序盤は毎回のように得点圏に走者を背負う投球。マウンドで指をじっと見つめたり、しゃがみこんだりするしぐさも何度か見られた。「フォームがしっくりこなくって。試行錯誤しながらやってました」。5月2日の巨人戦で右足楔(けつ)状骨をはく離骨折。9月9日に復帰して、これが2度目の先発だけに、微妙な感覚のズレがあったが、それでも気迫と投球術で、本塁を踏ませなかった。これで巨人戦は昨年7月以来、6連勝と抜群の相性の良さだ。

 1−0のしびれるゲームに、真弓監督は「手に汗握るかなり緊張感のあるゲーム。嫌な流れだったけど、よく取れた。能見は球に力があるし、攻めの投球で安定感があるね」と昨年チーム最多の13勝を挙げた能見の投球を絶賛した。

 中日追撃へ、もう負けられない戦いが続くが、そのカギを握るのはやはり能見だ。次は中4日で23日の中日戦への登板が予想される。「今まで休んでる分もあるし、とにかく残り試合の中でチームに貢献したい」。復活した頼れる男が、その左腕で奇跡のVへ導く。 (大久保晋)

 

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