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裁判員6人客観的に「人間・押尾学」を裁く
押尾学被告への判決後、記者会見する裁判員と補充裁判員
Photo By 共同 |
懲役2年6月の判決が言い渡された元俳優押尾学被告(32)の公判は、著名人が被告となった初の裁判員裁判として注目が集まった。判決後に裁判員6人(男性4、女性2)と補充裁判人3人(全員男性)が会見。全員が「あくまで客観的に判断した」とし、男性裁判員(30代会社員)は「こまめにメモを取るなど法廷にかける意気込みを感じた」と押尾被告の印象を述べた。
今月3日の初公判から2週間。懲役2年6月の判決にたどりついた裁判員たちは、安どと疲労の入り交じった表情で会見場に現れた。裁判員6人の構成は、30代自営業、30代会社員、40代会社員、50代自営業の男性4人と、女性会社員、主婦。補充裁判員は40代、50代会社員、50代自営業だった。
押尾被告に直接質問した男性裁判員は「私の目を見て、積極的に答えていた。こまめにノートを取ったり、この法廷にかける意気込みを感じた」と印象を述べた。補充裁判員は「拘置期間が長い割には整った顔をしていた」と、イケメン俳優としてもてはやされたころの面影を見ていた。
事件は新聞やテレビで大きく報道されていただけに、裁判員にもある程度の先入観はあったようだ。ただ「(先入観が)なかったと言ったらうそになるが、法廷の証言で客観的に考えた」「いいイメージがなかった。ただ裁判が進むにつれ、有名人だという意識がなくなり、どういう刑罰が適切かだけを考えるようになった」などとコメントした。中には、自宅にテレビ、パソコンがなく「押尾学も事件も知らなかった。全くのニュートラルだった」と話す裁判員もいた。
ドラッグセックスを背景とした事件だけに、公判中もスキャンダラスな報道があふれ、世間で大きな話題となった。飲食店でほかの客が裁判の話をするのを耳にしたという補充裁判員は「事実と違うことを言ってるなと腹の中で笑っていた。(押尾被告が)極悪人みたいな扱いだった」と明かした。
「あくまでも法廷の証言で客観的に判断した」と繰り返した裁判員たち。押尾被告は「元俳優・押尾学」ではなく「人間・押尾学」として裁かれた。
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