2 |
刑事事件簿の進行番号は,第2条各号所定の事由が生ずるごとに,被疑者1名につき1番号を付するものとし,刑事事件簿の暦年による進行番号を事件番号とする。ただし,被疑者の数が不明である事件については,その人員を1名として番号を付し,後に被疑者の数が判明した場合において,その数が2名以上であるときは,その1名を超える人員については,第2条第5号に掲げる事由があるものとして,新たに受理手続をするものとする。 |
3 |
事件番号は,「 年検第 号」と呼称する。ただし,道路交通法違反事件等について,特別の刑事事件簿を作成する場合は,当該事件の事件番号は,「 年検交第 号」等と呼称して一般事件の事件番号と区別する。 |
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(氏名カード) |
第 |
5条 事件係事務官は,前条の手続を終えたときは,氏名カード(様式第10号)を作成する。ただし,同一被疑者について既に整理保管中の氏名カードがあるときは,その氏名カードに所定の事項を記入する。 |
2 |
氏名カードは,別表第1により被疑者の氏名を数字化し,数字の順に整理して保管する。 |
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第2章 捜査 |
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第1節 通則 |
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(担当事件の把握) |
第 |
6条 検察官は,担当事件簿等により,その捜査を担当する事件を常に把握しておかなければならない。 |
2 |
検察官は,他の検察官から事件の引継ぎを受けたときは,速やかにその旨を事件係事務官に通知するものとする。ただし,既に引継ぎをした検察官等から通知がなされている場合は,この限りでない。 |
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第2節 捜査の端緒 |
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(検視) |
第 |
7条 司法警察職員から検察官に対して変死者又は変死の疑いのある死体を発見した旨の報告があつたときは,検察官又は検察事務官は,変死体発見受理報告書(様式第11号)を作成する。 |
2 |
検察官が検視をしたときは,検視調書(様式第12号)を作成する。検察事務官が検察官の命により検視をしたときも,同様とする。 |
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(告訴・告発・自首) |
第 |
8条 検察官が口頭の告訴若しくは告発又はそれらの取消しを受けて調書を作成する場合には,告訴・告発(取消)調書(様式第13号)による。自首を受けて調書を作成する場合には,自首調書(様式第14号)による。 |
2 |
検察官が刑訴第234条の規定により告訴をすることができる者を指定する場合には,告訴人指定書(様式第15号)を作成し,その謄本を指定された者に交付する。 |
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第3節 任意捜査 |
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(供述調書) |
第 |
9条 検察官又は検察事務官が被疑者の供述を録取する場合には,供述調書(甲)(様式第16号)による。被疑者以外の者の供述を録取する場合には,供述調書(乙)(様式第17号)による。 |
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(鑑定の嘱託) |
第 |
10条 検察官又は検察事務官が鑑定の嘱託をする場合には,鑑定嘱託書(甲)(様式第18号)による。鑑定処分許可状を得て嘱託する場合には,鑑定嘱託書(乙)(様式第19号)による。 |
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(捜査関係事項の照会) |
第 |
11条 検察官又は検察事務官が刑訴第197条第2項の規定によつてする照会は,他に特別の定めのある場合を除き,捜査関係事項照会書(様式第20号)による。 |
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(領置) |
第 |
12条 検察官又は検察事務官が任意に提出された物を領置する場合には,提出者から任意提出書(様式第21号)を徴した上,領置調書(甲)(様式第22号)を作成する。 |
2 |
前項の場合において,刑訴第222条において準用する同法第120条の規定により押収品目録を交付するときは,押収品目録交付書(様式第23号)による。 |
3 |
遺留物を領置したときは,領置調書(乙)(様式第24号)を作成する。 |
4 |
第1項及び前項により証拠品を領置したときは,証拠金品総目録を作成し,直ちに還付又は仮還付する場合を除き,速やかにこれを領置調書及び証拠品とともに証拠品係事務官に送付する。 |
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(実況見分) |
第 |
13条 検察官又は検察事務官が実況見分をした場合には,実況見分調書(様式第25号)を作成する。 |
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(捜査の嘱託) |
第 |
14条 検察官が他の検察庁の検察官に対してする捜査の嘱託は,他に特別の定めのある場合を除き,捜査嘱託書(様式第26号)による。ただし,急速を要するときは,ファクシミリその他適宜な方法によることができる。 |
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第4節 逮捕 |
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(逮捕状の請求) |
第 |
15条 検察官が刑訴第199条第2項の規定に基づき逮捕状の請求をする場合には,逮捕状請求書(甲)(様式第27号)による。検察官又は検察事務官が同法第210条第1項の規定により逮捕状の請求をする場合には,逮捕状請求書(乙)(様式第28号)による。 |
2 |
検察官又は検察事務官が前項の請求をするときは,令状係事務官は,令状請求処理簿(様式第29号)に所定の事項を登載する。 |
3 |
逮捕状が発せられたときは,令状係事務官は,令状請求処理簿に所定の事項を記入し,逮捕状を請求者に交付する。 |
4 |
検察官は,司法警察職員が検察官を経由して逮捕状請求の手続をしたときは,その内容を審査した上,請求書に押印する。この場合には,令状係事務官は,請求の結果を明らかにしておかなければならない。 |
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(引致の場所の変更手続) |
第 |
16条 逮捕に着手する前に逮捕状に記載された引致場所を変更する必要が生じたときは,検察官は,引致場所変更請求書(様式第30号)により裁判官に対してその変更を求める。この場合には,逮捕状を提出しなければならない。 |
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(逮捕手続書) |
第 |
17条 検察官又は検察事務官が,逮捕状を示して被疑者を逮捕した場合には,通常逮捕手続書(甲)(様式第31号)を作成する。急速を要したため被疑者に対し被疑事実の要旨及び逮捕状が発せられている旨を告げてこれを逮捕した場合には,通常逮捕手続書(乙)(様式第32号)を作成する。 |
2 |
検察官又は検察事務官が刑訴第210条の規定により被疑者を逮捕した場合には,緊急逮捕手続書(様式第33号)を作成する。 |
3 |
検察官又は検察事務官が現行犯人を逮捕した場合には,現行犯人逮捕手続書(甲)(様式第34号)を作成する。刑訴第214条の規定により現行犯人の引渡しを受けた場合には,現行犯人逮捕手続書(乙)(様式第35号)を作成する。 |
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(逮捕後の仮留置) |
第 |
18条 逮捕された被疑者を護送する場合において,仮に最寄りの刑事施設に留置するときは,刑事施設職員(刑事施設の長又はその指名する刑事施設の職員をいう。以下同じ。)に対し逮捕状を示してその留置を求める。ただし,その逮捕が現行犯逮捕である場合,その逮捕が刑訴第210条の規定によるものであつていまだ逮捕状が発せられていない場合,及びその逮捕が急速を要したため被疑者に対し被疑事実の要旨及び逮捕状が発せられている旨を告げてしたものである場合には,逮捕手続書を示せば足りる。 |
2 |
逮捕された被疑者の引致後若しくは送致後において刑事施設に留置するとき又は検察官が逮捕した被疑者を刑事施設に留置するときも前項と同様とする。ただし,勾留の請求をした場合は,この限りでない。 |
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(弁解録取書) |
第 |
19条 検察官が刑訴第204条第1項の規定により被疑者に弁解の機会を与えたときは,次の表に掲げる区分に従い,弁解録取書を作成する。 |
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(勾留請求前の釈放通知) |
第 |
20条 検察官が刑訴第203条第1項(同法第211条及び第216条において準用する場合を含む。)の規定により送致された被疑者につき,勾留の請求をしないで釈放した場合には,釈放通知書(甲)(様式第37号)により,被疑者を送致した司法警察員に対してその旨を通知する。 |
2 |
逮捕された被疑者の引致若しくは送致を受けた後刑事施設に留置した場合又は検察官が逮捕した被疑者を刑事施設に留置した場合において,勾留の請求をしないで釈放するときは,釈放通知書(乙)(様式第38号)により,被疑者が留置されている刑事施設の長に対して釈放すべき旨の通知をする。この場合には,前項の通知は必要としない。 |
3 |
第59条第2項及び別表第2により起訴状に「逮捕中求令状」と表示して逮捕の基礎となつた事実と同一でない事実について公訴を提起した場合における逮捕中の被疑者の釈放手続は,発せられた勾留状の執行指揮をした後に行う。この場合における釈放通知書(甲)又は釈放通知書(乙)には,備考欄に勾留状により勾留する旨を記入する。 |
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(逮捕の嘱託) |
第 |
21条 逮捕状による逮捕を他の検察庁の検察官に嘱託する場合には,逮捕・令状執行等嘱託書(様式第39号)による。 |
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第5節 被疑者の勾留 |
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(勾留等の請求) |
第 |
22条 検察官が被疑者の勾留の請求又は少年法第43条第1項の規定による観護の措置の請求をする場合には,勾留請求書(様式第40号)又は観護措置請求書(様式第41号)による。 |
2 |
検察官が前項の請求をするときは,令状係事務官は,勾留等請求処理簿(様式第42号)に所定の事項を登載する。 |
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(勾留状等の交付) |
第 |
23条 勾留状又は観護令状が発せられたときは,令状係事務官は,勾留等請求処理簿に所定の事項を記入し,勾留状又は観護令状に検察官の指揮印を受けて,執行すべき者に交付する。観護令状が発せられた場合において,少年法第17条の4第1項に定める決定があつたときは,その決定の執行についても検察官の指揮印を受けなければならない。 |
2 |
第21条の規定は,前項の令状の執行を嘱託する場合に準用する。 |
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(勾留状等執行後の仮留置) |
第 |
24条 前条第1項の令状の執行を受けた被疑者を護送する場合において,仮に最寄りの刑事施設に留置するときは,刑事施設職員に対し令状を示してその留置を求める。ただし,その執行が刑訴第73条第3項の規定による執行であつて令状を示すことができない場合には,令状の発せられている事実を証する書面を示せば足りる。 |
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(勾留請求済みの証明) |
第 |
25条 逮捕中の被疑者について勾留の請求をした場合において,刑事施設に留置するときは,勾留請求済証明書(様式第43号)を刑事施設職員に交付して留置を求める。 |
2 |
前項の規定は,逮捕中の被疑者について観護の措置を請求した場合に準用する。 |
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(勾留期間の延長請求) |
第 |
26条 検察官が被疑者の勾留期間の延長の請求をする場合には,勾留期間延長請求書(様式第44号)による。 |
2 |
検察官が前項の請求をするときは,令状係事務官は,勾留期間延長請求処理簿(様式第45号)に所定の事項を登載する。 |
3 |
第1項の請求に対し延長の裁判があつたときは,令状係事務官は,勾留期間延長請求処理簿に所定の事項を記入し,速やかに勾留状に検察官の押印を受けて,被疑者が収容されている刑事施設の長に送付する。 |
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(接見等禁止決定の請求) |
第 |
27条 検察官が被疑者と刑訴第39条第1項に規定する者以外の者との接見等を禁止する決定を請求する場合には,接見禁止等請求書(様式第46号)による。 |
2 |
検察官が前項の請求をするときは,令状係事務官は,接見禁止等請求処理簿(様式第47号)に所定の事項を登載する。 |
3 |
第1項の決定があつたときは,令状係事務官は,接見禁止等請求処理簿に所定の事項を記入し,決定書の原本又は謄本に検察官の指揮印を受けて,被疑者が収容されている刑事施設の長に送付する。 |
4 |
第1項の決定の取消しを相当と認めるときは,検察官は,接見禁止等取消請求書(様式第48号)を裁判官に送付する。前2項の規定は,この場合に準用する。 |
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(接見等の指定) |
第 |
28条 検察官又は検察事務官が刑訴第39条第3項の規定により,同条第1項の接見等に関し,その日時,場所及び時間を書面で指定するときは,指定書(様式第49号)による。 |
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(鑑定留置) |
第 |
29条 検察官又は検察事務官が鑑定留置の処分の請求をする場合には,鑑定留置請求書(様式第50号)による。 |
2 |
留置期間の延長又は短縮を必要と認めるときは,鑑定留置期間延長・短縮請求書(様式第51号)を裁判官に送付する。 |
3 |
検察官又は検察事務官が第1項の請求をするときは,令状係事務官は,鑑定留置請求処理簿(様式第52号)に所定の事項を登載する。 |
4 |
鑑定留置状が発せられたときは,令状係事務官は,鑑定留置請求処理簿に所定の事項を記入し,鑑定留置状に検察官の指揮印を受けて,執行すべき者に交付する。 |
5 |
第21条の規定は,鑑定留置状の執行を嘱託する場合に準用する。 |
6 |
留置期間の延長又は短縮の決定があつたときは,令状係事務官は,鑑定留置請求処理簿にその旨を記入し,決定書に検察官の指揮印を受けて,執行すべき者に交付する。 |
7 |
検察官が鑑定留置の処分の取消しを請求する場合には,鑑定留置取消請求書(様式第53号)による。 |
8 |
刑事施設に勾留中の被疑者を病院その他の相当な場所に留置するときは,検察官は,鑑定留置のための釈放指揮書(様式第54号)によりその者が収容されている刑事施設の長に対して釈放を指揮する。 |
9 |
留置期間の満了又は留置の取消決定により被疑者を刑事施設に収容するときは,検察官は,留置期間満了・留置処分取消しによる収容指揮書(様式第55号)により検察事務官,司法警察職員又は刑事施設職員及び刑事施設の長に対して収容を指揮する。この指揮書には,勾留状の謄本及び鑑定留置状(留置期間の延長又は短縮の決定があつたときは,鑑定留置状及びその決定)の謄本又は留置処分取消決定の謄本を添付する。 |
10 |
前項の規定により収容すべき被疑者が他の検察庁の管轄区域内に留置されている場合において,その検察庁の検察官に収容指揮を嘱託するときは,収容指揮嘱託書(甲)(様式第56号)による。この嘱託書には,留置期間満了・留置処分取消しによる収容指揮書に添付すべき書類を添付する。 |
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(勾留者整理原票) |
第 |
30条 次の場合には,令状係事務官は,勾留者整理原票(様式第57号)を作成する。ただし,第2号の場合において,事件受理の事由が他の検察庁の検察官からの送致であるときは,その検察庁の令状係事務官から送付された勾留者整理原票を使用してその作成に代えることができる。 |
2 |
前項ただし書の場合には,送付された勾留者整理原票の記載内容を事件記録等によつて調査し,正確を期さなければならない。 |
3 |
勾留中の被疑者について拘禁上の異動等が生じたときは,令状係事務官は,その都度勾留者整理原票に必要事項を記入する。 |
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(勾留期間の満了通知) |
第 |
31条 刑訴第208条若しくは第208条の2又は少年法第44条第3項に定める期間が満了するときは,令状係事務官は,あらかじめその旨を事件担当の検察官に通知するよう努めなければならない。 |
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(被疑者の移送) |
第 |
32条 検察官が勾留中の被疑者を他の刑事施設に移す場合には,移送指揮書(甲)(様式第58号)により,裁判官の同意を得た上,その者が収容されている刑事施設の長に対して移送の指揮をする。この場合には,検察官は,刑事訴訟規則(以下「規則」という。)第80条第2項に定める者に対して速やかに移送通知書(様式第59号)により通知する。 |
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(移送指揮の嘱託) |
第 |
33条 前条の規定により移送すべき被疑者が他の検察庁の管轄区域内にある刑事施設に収容中である場合において,その検察庁の検察官に移送指揮を嘱託するときは,移送指揮嘱託書(様式第60号)による。移送指揮嘱託書には,移送同意請求書(様式第61号)により移送について裁判官の同意を得た上,これを添付する。 |
2 |
移送指揮の嘱託がなされた場合には,前条の移送の通知は,移送について裁判官の同意を得た検察官が行う。 |
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(受刑者の移送) |
第 |
34条 検察官は,捜査のため受刑者を移送する必要があるときは,移送依頼書(様式第62号)により受刑者が収容されている刑事施設(少年法第56条第3項の規定により少年院において刑を執行する場合における当該少年院を含む。以下この条に同じ。)の長に対して移送を依頼する。 |
2 |
受刑者を移送した後,その刑事施設に収容する必要がなくなつたときは,受刑者取調べ等終了通知書(様式第63号)により刑事施設の長に対してその旨を通知する。 |
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(検証現場等への護送) |
第 |
35条 検察官は,捜査のため勾留中の被疑者又は被告人を検証等に立ち会わせる必要があるときは,護送指揮書(様式第64号)によりその者が収容されている刑事施設の長に対してその者を現場に護送するよう指揮する。 |
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(勾留請求後の被疑者の釈放) |
第 |
36条 刑訴第207条第4項ただし書の裁判があつたときは,検察官は,裁判官からの通知に基づき被疑者を釈放する。この場合には,第20条第1項及び第2項の規定を準用する。 |
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(勾留中の被疑者の釈放) |
第 |
37条 検察官が刑訴第207条の規定により勾留された被疑者を釈放する場合には,釈放指揮書(様式第65号)によりその者が収容されている刑事施設の長に対して釈放の指揮をする。 |
2 |
第59条第2項及び別表第2により起訴状に「勾留中求令状」と表示して公訴を提起した場合における勾留中の被疑者の釈放手続は,新たに発せられた勾留状の執行指揮をした後に行う。この場合における釈放指揮書には,備考欄に新勾留状により引き続き勾留する旨を記入する。 |
3 |
被疑者の釈放手続が行われたときは,検察官又は令状係事務官は,その旨及びその年月日を勾留状の欄外に記入し押印する。 |
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(観護措置の取消しの請求) |
第 |
38条 検察官が被疑者の観護措置の取消しの請求をする場合には,観護措置取消請求書(様式第66号)による。 |
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(勾留の執行停止の申立て) |
第 |
39条 検察官が被疑者の勾留の執行停止を求める場合には,勾留執行停止申立書(様式第67号)による。 |
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(勾留取消し等による被疑者の釈放) |
第 |
40条 第37条第1項の規定は,勾留の取消し,勾留の執行停止又は観護の措置の取消しの決定により被疑者を釈放する場合に準用する。 |
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(釈放指揮の嘱託) |
第 |
41条 被疑者の釈放指揮を他の検察庁の検察官に嘱託するときは,釈放指揮嘱託書(様式第68号)による。ただし,急速を要するときは,ファクシミリその他適宜な方法によることができる。 |
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(勾留執行停止決定による釈放の通知) |
第 |
42条 勾留執行停止決定により被疑者を釈放したときは,令状係事務官は,保釈・勾留執行停止釈放通知書(様式第69号)により被疑者の帰住地を管轄する警察署の長に対してその旨を通知する。 |
2 |
前項の通知をした被疑者が住居を変更したときは,前項の手続に準じその旨を通知する。この場合には,さきに通知した先に対しては,適宜な方法により速やかに住居を変更した旨を通知する。 |
3 |
被疑者の釈放が嘱託に基づいてなされた場合には,第1項の通知の手続は,嘱託をした検察官の属する検察庁の令状係事務官が行う。 |
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(勾留執行停止の取消しの請求) |
第 |
43条 検察官が被疑者の勾留執行停止の取消しの請求をする場合には,保釈・勾留執行停止取消請求書(様式第70号)による。 |
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(被疑者の収容) |
第 |
44条 勾留の執行停止を取り消す決定又は勾留の執行停止期間の満了により被疑者を収容する場合には,検察官は,収容指揮書(甲)(様式第71号)により検察事務官,司法警察職員又は刑事施設職員及び刑事施設の長に対して収容を指揮する。 |
2 |
前項の収容指揮書には,勾留状の謄本及び勾留の執行停止を取り消す決定の謄本(勾留執行停止期間満了の場合には,勾留執行停止決定の謄本)を添付する。 |
3 |
刑訴第98条第2項の規定に基づく指揮を書面によつてする場合には,収容指揮書(乙)(様式第72号)による。 |
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(収容指揮の嘱託) |
第 |
45条 前条の規定により収容すべき被疑者が他の検察庁の管轄区域内に現在する場合において,その検察庁の検察官に収容指揮を嘱託するときは,収容指揮嘱託書(乙)(様式第73号)による。ただし,刑訴第98条第2項の規定に基づく指揮の嘱託については,ファクシミリその他適宜な方法によることができる。 |
2 |
前項の収容指揮嘱託書には,前条第2項の規定により収容指揮書(甲)に添付すべき書類を添付する。この場合必要があるときは,指紋,写真その他被疑者を特定するに足りる資料をも添付する。 |
3 |
第1項ただし書による嘱託をしたときは,前項の添付書類を速やかに嘱託先の検察庁の検察官又は収容すべき刑事施設の長に送付する。 |
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(収容後の通知) |
第 |
46条 被疑者を収容したときは,令状係事務官は,保釈者・勾留執行停止者収容通知書(様式第74号)により第42条第1項又は第2項の規定により釈放通知をした警察署の長に対してその旨を通知する。ただし,その収容が嘱託に基づいてなされた場合には,この通知の手続は,嘱託をした検察官の属する検察庁の令状係事務官が行う。 |
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(少年の収容等) |
第 |
47条 検察官が少年審判規則(昭和23年最高裁判所規則第33号)第24条の3第1項の規定により少年の収容場所又は留置場所について同意を請求する場合には,少年収容場所等同意請求書(様式第75号)による。 |
2 |
少年法第20条の規定により家庭裁判所から少年鑑別所に収容中の少年(同法第17条の4第1項の規定により少年院又は刑事施設に収容中の少年を含む。)の事件の送致があつたときは,検察官は,少年収容等指揮書(様式第75号)により検察事務官,司法警察職員又は刑事施設職員及び刑事施設の長又は留置業務管理者に対して当該少年の収容又は留置を指揮する。同法第19条第2項(同法第23条第3項において準用する場合を含む。)又は第23条第1項の規定による送致があつたときも同様とする。 |
3 |
前項の規定により少年を収容し又は留置した場合には,検察官は,規則第80条第2項に定める者に対して速やかに少年収容等通知書(様式第75号の2)により通知する。 |
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第6節 差押え,捜索及び検証 |
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(差押許可状等の請求) |
第 |
48条 検察官又は検察事務官が刑訴第218条第3項の規定に基づき,差押え,捜索又は検証の許可状の請求をする場合には,差押・捜索・検証許可状請求書(様式第76号)による。身体検査令状の請求は,身体検査令状請求書(様式第77号)による。 |
2 |
第15条第2項から第4項までの規定は,差押え,捜索若しくは検証の許可状又は身体検査令状を請求する場合に準用する。 |
|
(差押調書の作成等) |
第 |
49条 検察官又は検察事務官は,刑訴第218条第1項の規定により差押えをしたときは差押調書(甲)(様式第78号)を,同法第220条第1項第2号の規定により差押えをしたときは差押調書(乙)(様式第79号)を作成し,これに押収品目録(様式第80号)を添付する。 |
2 |
第12条第2項及び第4項の規定は,前項により証拠品を差し押えた場合に準用する。 |
|
(捜索調書の作成等) |
第 |
50条 検察官又は検察事務官は,刑訴第218条第1項の規定により捜索をしたときは捜索調書(甲)(様式第81号)を,同法第220条第1項第2号の規定により捜索をしたときは捜索調書(乙)(様式第82号)を,同項第1号の規定により被疑者の捜索をしたときは被疑者捜索調書(様式第83号)を作成する。ただし,逮捕手続書に同号の規定により被疑者の捜索をした旨及び捜索の立会人を記載したときは,被疑者捜索調書の作成を省略することができる。 |
2 |
前項の場合において,刑訴第222条において準用する同法第119条の規定により証明書を交付するときは,捜索証明書(様式第84号)による。 |
|
(捜索差押調書の作成等) |
第 |
51条 検察官又は検察事務官が捜索及び差押えを同時に行つた場合に作成すべき調書は,前2条の規定にかかわらず,当該捜索及び差押えが刑訴第218条第1項の規定によるか,同法第220条第1項第2号の規定によるかの区別に従い,捜索差押調書(甲)(様式第85号)又は捜索差押調書(乙)(様式第86号)によることができる。 |
|
(検証調書等の作成) |
第 |
52条 検察官又は検察事務官は,刑訴第218条第1項の規定により検証をしたときは検証調書(甲)(様式第87号)を,同法第220条第1項第2号の規定により検証をしたときは検証調書(乙)(様式第88号)を作成する。身体の検査をしたときは,この区別に準じ,身体検査調書(甲)(様式第89号)又は身体検査調書(乙)(様式第90号)を作成する。 |
2 |
刑訴第222条第7項の規定により身体の検査を拒んだ者に対する過料の処分又は賠償命令を請求する場合には,過料処分等請求書(様式第91号)による。 |
|
(差押え等の嘱託) |
第 |
53条 第21条の規定は,令状による差押え,捜索,検証又は身体検査を他の検察庁の検察官に嘱託する場合に準用する。 |
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第7節 その他の強制捜査 |
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(鑑定処分許可の請求) |
第 |
54条 検察官又は検察事務官が刑訴第225条第2項の規定に基づき鑑定処分の許可の請求をする場合には,鑑定処分許可請求書(様式第92号)による。 |
2 |
第15条第2項から第4項までの規定は,鑑定処分の許可を請求する場合に準用する。 |
3 |
第1項の請求をした検察官又は検察事務官は,許可状を鑑定嘱託書とともに鑑定を嘱託すべき者に交付する。 |
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(証人尋問の請求) |
第 |
55条 検察官が刑訴第226条又は第227条第1項の規定により証人尋問の請求をする場合には,証人尋問請求書(様式第93号)による。 |
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第8節 捜査の共助 |
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(捜査受託) |
第 |
56条 第14条,第21条,第23条第2項,第29条第5項,同条第10項,第33条第1項,第41条,第45条第1項又は第53条の規定による嘱託を受けた場合には,共助事件簿(様式第94号)に所定の事項を登載して,速やかにその手続をする。 |
2 |
前項の手続が終わつたときはその旨を,逮捕,差押え,捜索,検証若しくは身体検査をすることができず,又は令状を執行することができなかつたときは逮捕状その他の令状を添付してその旨を,速やかに回答するとともに,共助事件簿にその旨を記入する。 |
3 |
第14条による捜査の嘱託に対する回答は,共助事件回答書(様式第95号)による。ただし,急速を要するときは,この限りでない。 |
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第3章 事件の処理 |
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第1節 通則 |
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(刑事事件簿等への記入) |
第 |
57条 検察官が事件の処理を終えたときは,事件係事務官は刑事事件簿及び氏名カードにそれぞれ所定の事項を記入する。 |
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(処分通知) |
第 |
58条 検察官が刑訴第260条の規定により処分の通知をする場合には,処分通知書(様式第96号)による。 |
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第2節 起訴 |
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(起訴状) |
第 |
59条 検察官が公訴を提起し公判を請求する場合には,起訴状(甲)(様式第97号)による。 |
2 |
前項の場合には,別表第2に掲げる区別に従い,被告人となるべき者の身体の拘束の有無及び拘束の種別等を起訴状に表示する。被告人となるべき者に対して接見等を禁止する決定がされているときは,附せんによりその旨を表示する。 |
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(即決裁判手続の申立て等) |
第 |
59条の2 検察官が公訴を提起し即決裁判手続を申し立てる場合には,起訴状(即決)(様式第97号の2)による。 |
2 |
起訴状(即決)には,即決裁判手続の告知手続書(様式第97号の3)及び被告人となるべき者に弁護人があるときはその弁護人から提出された即決裁判手続に対する意見に係る書面を添付する。 |
3 |
前条第2項前段の規定は,第1項の場合において準用する。 |
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(起訴状逓付簿への登載) |
第 |
60条 検察官が公訴を提起し公判を請求するときは,事件係事務官は,起訴状逓付簿(様式第98号)に所定の事項を登載する。 |
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(起訴通知) |
第 |
61条 逮捕中又は勾留中の被疑者に対し,当該被疑事件について公訴を提起したときは,令状係事務官は,起訴通知書(様式第99号)により速やかにその旨をその者が収容されている刑事施設の長に通知する。ただし,急速を要するときは,あらかじめ適宜な方法によつてその旨を通知しなければならない。 |
|
(勾留者整理原票への記入)
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第 |
62条 勾留中の被疑者に対して公訴を提起したときは,令状係事務官は,勾留者整理原票に必要事項を記入する。 |
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(証明資料提出書) |
第 |
63条 検察官が規則第166条の規定により裁判所に差し出す証明資料には,証明資料提出書(様式第100号)を添付する。 |
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(略式命令の請求等) |
第 |
64条 検察官が公訴を提起し略式命令を請求する場合には,起訴状(乙)(様式第101号)による。 |
2 |
前項の場合において,被告人となるべき者が身体を拘束され又は在庁しているときは,その旨を起訴状に表示する。 |
3 |
起訴状(乙)には科刑意見書(様式第102号)及び略式手続の告知手続書(様式第103号)を添付する。 |
4 |
第1項の場合において,被疑者が略式命令謄本の就業場所における送達について異議がない旨を申し立てたときは,略式命令謄本の就業場所における送達に関する申述書(様式第104号)を徴し,これを裁判所に送付する。 |
|
(略式命令請求処理簿への登載) |
第 |
65条 検察官が公訴を提起し略式命令を請求するときは,事件係事務官は,略式命令請求処理簿に所定の事項を登載する。 |
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(交通事件即決裁判の請求等) |
第 |
66条 検察官が公訴を提起し交通事件即決裁判を請求する場合には,起訴状(丙)(様式第105号)による。 |
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(交通事件即決裁判請求処理簿への登載) |
第 |
67条 検察官が公訴を提起し交通事件即決裁判を請求するときは,事件係事務官は,交通事件即決裁判請求処理簿に所定の事項を登載する。 |
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(正式裁判の請求) |
第 |
68条 検察官が略式命令又は交通事件即決裁判に対して正式裁判を請求する場合には,正式裁判請求書(様式第106号)による。 |
|
(第三者所有物の没収に関する告知) |
第 |
69条 検察官が刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法(以下「応急措置法」という。)第2条第1項の規定による告知をする場合には,告知書(様式第107号)を交付して行う。この場合には,告知・公告手続書(様式第108号)を作成する。 |
2 |
前項の告知書を交付したときは,告知請書(様式第109号)を徴さなければならない。ただし,告知書を郵送して交付したときは,当該郵便物の配達証明書をもつて,これに代えることができる。 |
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(公告) |
第 |
70条 検察官が応急措置法第2条第2項の規定による公告をする場合には,告知・公告手続書を作成し,これを公判係事務官に交付して公告すべき旨を命ずる。この場合,同項本文の規定による公告については,公告事項を掲載すべき新聞紙として適当と認めるものを指定する。 |
2 |
前項の命令を受けた公判係事務官は,第三者所有物の没収に関する公告(様式第110号)を作成してこれを検察庁の掲示場に掲示し,応急措置法第2条第2項本文の規定による公告をすべきものについては,その写し2部を法務省大臣官房に送付して官報に掲載する手続を依頼するとともに,新聞紙に掲載する手続をする。 |
3 |
公告手続が終わつたときは,公判係事務官は,告知・公告手続書に所定の事項を記入してこれを検察官に返還する。 |
|
(告知・公告証明書) |
第 |
71条 検察官が応急措置法第2条第3項の規定により裁判所に提出する書面は,告知・公告証明書(様式第111号)による。 |
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第3節 不起訴 |
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(不起訴の裁定) |
第 |
72条 検察官は,事件を不起訴処分に付するときは,不起訴・中止裁定書(様式第112号)により不起訴の裁定をする。検察官が少年事件を家庭裁判所に送致しない処分に付するときも,同様とする。 |
2 |
不起訴裁定の主文は,次の各号に掲げる区分による。 |
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(不起訴処分の告知) |
第 |
73条 検察官が刑訴第259条の規定により被疑者に対して書面で不起訴処分の告知をする場合には,不起訴処分告知書(様式第113号)による。 |
2 |
検察官が刑訴第261条の規定により告訴人,告発人又は請求人に対して書面で不起訴処分の理由を告知する場合には,不起訴処分理由告知書(様式第114号)による。 |
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(精神障害者等の通報) |
第 |
74条 検察官が被疑者につき,精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第25条の規定により都道府県知事(ただし,地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市にあつては,その市長)に対してする通報又は麻薬及び向精神薬取締法(昭和28年法律第14号)第58条の4の規定により都道府県知事に対してする通報は,精神障害者等通報書(様式第115号)による。 |
2 |
検察官は,被疑者につき,麻薬及び向精神薬取締法第58条の8第1項の規定に基づく入院措置の必要があると認めるときは,あらかじめ都道府県知事に対しその旨を通報する。 |
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(保護申出手続の教示等) |
第 |
75条 検察官が更生保護法(平成19年法律第88号)第86条第2項の規定により起訴猶予処分に付せられた者に対して更生緊急保護の制度及び申出の手続を教示する場合には,その者を釈放するときに釈放された人の更生緊急保護の申出手続に関する説明書(様式第116号)を示す等して行う。 |
2 |
前項の場合において,その者に更生緊急保護の必要があると認めるとき又はその者が更生緊急保護を希望するときは,検察官は,前項の説明書を交付するとともに保護カード(様式第117号)に所定の事項を記入してその者に交付する。 |
|
(反則者に係る事件記録の送付) |
第 |
76条 検察官は,事件を通告欠如の裁定主文により不起訴処分に付したときは,事件記録送付書(様式第118号)に事件記録を添付して当該検察庁の所在地を管轄する都道府県警察の警視総監又は道府県警察本部長に送付する。 |
|
(通告欠如事件記録送付簿への登載) |
第 |
77条 検察官が前条の規定により事件記録を警視総監又は道府県警察本部長に送付するときは,事件係事務官は,通告欠如事件記録送付簿(様式第119号)に所定の事項を登載する。 |
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(訴訟費用の負担の請求) |
第 |
77条の2 検察官が刑訴第187条の2の規定による訴訟費用の負担の請求をするときは,訴訟費用負担請求書(様式第119号の2)による。この場合において,訴訟費用負担請求書には,訴訟費用を負担すべき理由が存在することを認めるべき資料及び負担すべき訴訟費用の額の算定に必要な資料を添付する。 |
2 |
前項の請求に当たり,負担すべき訴訟費用の額の算定に関し,総合法律支援法(平成16年法律第74号)第39条第4項の規定に基づき日本司法支援センターに対し,必要な協力を求めるときは,訴訟費用額算定に関する協力依頼書(様式第119号の3)による。 |
3 |
検察官が第1項の請求をするときは,事件係事務官は,訴訟費用負担請求処理簿(第119号の4)に所定の事項を登載する。 |
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第4節 中止 |
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(中止の裁定) |
第 |
78条 検察官は,事件を中止処分に付するときは,不起訴・中止裁定書によりその旨の裁定をする。この場合における裁定の主文は「中止」とする。 |
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(中止事件処理票) |
第 |
79条 検察官が事件を中止処分に付したときは,事件係事務官は,中止事件処理票(様式第120号)を作成する。 |
2 |
中止事由の解消のため捜査又はその指揮が行われたときはその経過及び結果を,事件が再起されたときはその旨を,その都度中止事件処理票に記入する。 |
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(中止事件処理票整理簿への登載) |
第 |
80条 中止事件処理票が作成されたときは,事件係事務官は,中止事件処理票整理簿(様式第121号)に所定の事項を登載し,事件が再起されたときは,その旨を記入する。 |
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第5節 移送 |
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(移送書) |
第 |
81条 検察官が事件を他の検察庁の検察官に送致する場合には,移送書(甲)又は移送書(乙)に事件記録を添付して行う。 |
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(移送処理簿への登載) |
第 |
82条 検察官が事件を他の検察庁の検察官に送致するときは,事件係事務官は移送処理簿(様式第122号)に所定の事項を登載する。 |
|
(勾留者整理原票の送付) |
第 |
83条 検察官が被疑者が勾留されている事件(勾留執行停止中の場合及び被疑者に対し少年法第17条第1項第2号に掲げる措置がとられている場合を含む。)を他の検察庁の検察官に送致するときは,令状係事務官は,当該事件に係る勾留者整理原票を送致先の検察庁の令状係事務官に送付する。 |
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第6節 少年事件の送致 |
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(送致書) |
第 |
84条 検察官が少年法第42条の規定により少年事件を家庭裁判所に送致する場合には,送致書(甲)(様式第123号)に事件記録を添付して行う。 |
2 |
前項の場合において,当該事件が家庭裁判所から検察官に送致されたものであるときは,送致書(乙)(様式第124号)による。 |
3 |
第1項の場合において,当該事件が司法警察員から少年事件簡易送致書によつて検察官に送致されたものであるときは,送致書(丙)(様式第125号)による。 |
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(通告書) |
第 |
85条 検察官が児童福祉法第25条の規定により保護者のない刑事未成年者又は保護者に監護させることが不適当であると認める刑事未成年者を福祉事務所又は児童相談所に通告する場合には,通告書(様式第126号)による。 |
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(少年事件送致処理簿への登載) |
第 |
86条 検察官が事件を家庭裁判所に送致するときは,事件係事務官は,少年事件送致処理簿(様式第127号)に所定の事項を登載する。 |
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(少年の同行) |
第 |
87条 勾留されている少年の被疑事件を家庭裁判所に送致したときは,検察官は,同行指揮書(甲)(様式第128号)により刑事施設の長に対して当該少年を家庭裁判所に同行するよう指揮する。 |
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第4章 公判手続 |
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第1節 通則 |
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(公判事件カード) |
第 |
88条 公判請求,刑訴第463条第1項,第2項若しくは交通事件即決裁判手続法第6条第1項の手続,刑訴第266条第2号の規定による付審判決定,略式命令若しくは交通事件即決裁判に対する正式裁判の請求,裁判所による併合,移送若しくは差戻しの裁判又は再審開始決定により事件が対応裁判所の公判に係属したときは,公判係事務官は,公判事件カード(様式第129号)を作成する。 |
2 |
公判経過において,公判事件カード各欄所定の事項があつたときは,その都度公判事件カードに記入する。 |
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(別事件係属中の被告人に関する通知) |
第 |
89条 公判係事務官は,被告人が対応裁判所以外の裁判所に係属中の事件の被告人であることを知つたときは,別事件通知書(様式第130号)により,その裁判所に対して対応裁判所に係属している事件の起訴年月日及び被告人の身体の拘束の状況等を通知する。通知をした後において拘禁上の異動,終局裁判の宣告若しくは上訴の申立てがあつたとき又は裁判が確定したときも同様とする。 |
2 |
前項の別事件通知書は,通知する裁判所に対応する検察庁の検察官を経由して送付する。 |
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(未提出記録の受領手続) |
第 |
90条 第3条第2項の規定は,裁判所による併合,移送又は差戻しの裁判により事件が対応裁判所の公判に係属した場合において,裁判所未提出記録の送付を受けたときに準用する。 |
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第2節 勾引及び被告人の勾留 |
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(被疑者の勾留等に関する規定の準用) |
第 |
91条 第21条の規定は勾引状又は被告人の勾留状若しくは鑑定留置状の執行の嘱託について,第23条第1項の規定は被告人の勾留状の交付について,第24条の規定は勾引状又は勾留状の執行を受けた被告人の仮留置について,第27条の規定は被告人と刑訴第39条第1項に規定する者以外の者との接見等禁止決定の請求及び接見等禁止決定の取消請求について,第29条第4項及び第6項から第10項までの規定は被告人の鑑定留置について,第32条の規定は同条中「裁判官」とあるのを「裁判長又は裁判官」と読み替えて被告人の移送について,第33条の規定は同条中「裁判官」とあるのを「裁判長又は裁判官」と読み替えて被告人の移送指揮の嘱託について,第34条の規定は公判手続上の必要による受刑者の移送について,第36条の規定は刑訴第280条第2項に規定する裁判による被告人の釈放について,第37条第1項の規定は保釈許可決定,勾留の取消決定又は勾留の執行停止決定による被告人の釈放について,第38条の規定は被告人の観護の措置の取消請求について,第39条の規定は被告人の勾留の執行停止の申立てについて,第41条の規定は被告人の釈放指揮の嘱託について,第43条の規定は被告人の保釈又は勾留執行停止の取消しの請求について,第44条の規定は保釈若しくは勾留執行停止の取消し又は勾留執行停止期間の満了による被告人の収容について,第45条の規定は被告人の収容指揮の嘱託について,第56条第1項及び第2項の規定は勾引状の執行,被告人の勾留状若しくは鑑定留置状の執行又は被告人の移送指揮,釈放指揮若しくは収容指揮の嘱託を受けた場合について,それぞれ準用する。 |
|
(勾引状等の交付) |
第 |
92条 勾引状が発せられたときは,令状係事務官は,勾引状交付簿(様式第131号)に所定の事項を登載し,勾引状に検察官の指揮印を受けて執行すべき者に交付する。刑訴以外の法令において刑訴の勾引に関する規定を準用する勾引又は引致につき,勾引状又は引致状が発せられたときも同様とする。 |
|
(勾引状の執行を受けた証人の仮留置) |
第 |
93条 勾引状の執行を受けた証人を護送する場合において,一時最寄りの警察署その他の適当な場所に留置するときは,その場所の管理者に対し勾引状を示してその留置を求める。 |
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(鑑定留置による釈放の通知) |
第 |
94条 刑事施設に勾留中の被告人について鑑定留置のため釈放の指揮がなされたときは,令状係事務官は,鑑定留置による釈放通知書(様式第132号)により裁判所に通知する。鑑定留置状の執行を他の検察庁の検察官に嘱託した場合には,この通知の手続は,嘱託をした検察官の属する検察庁の令状係事務官が行う。 |
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(勾留者整理原票) |
第 |
95条 次の場合には,令状係事務官は,勾留者整理原票を作成する。ただし,第2号の場合には,他の検察庁の令状係事務官から送付された勾留者整理原票を使用してその作成に代えることができる。 |
2 |
第30条第2項の規定は,前項ただし書の場合に準用する。 |
3 |
勾留中の被告人について拘禁上の異動等が生じたときは,令状係事務官は,その都度第30条第1項又は本条第1項の規定によつて作成した勾留者整理原票に必要事項を記入する。 |
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(勾留期間更新決定の促進) |
第 |
96条 令状係事務官は,常に裁判所と緊密な連絡を保ち,勾留期間更新の手続が適正に行われるよう努めなければならない。 |
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(勾留期間更新決定の執行) |
第 |
97条 裁判所から勾留期間更新決定書の送付があつたときは,令状係事務官は,検察官の指揮印を受け,被告人が収容されている刑事施設の長に送付する。 |
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(勾留の取消しの請求) |
第 |
98条 検察官が被告人の勾留の取消しの請求をする場合には,勾留取消請求書(様式第133号)による。 |
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(釈放の通知) |
第 |
99条 被告人を釈放したときは,令状係事務官は,釈放通知書(丙)(様式第134号)により裁判所に対しその旨を通知する。ただし,刑訴第280条第2項に規定する裁判により釈放した場合にはこの限りでない。 |
2 |
保釈許可決定又は勾留執行停止決定により被告人を釈放したときは,令状係事務官は,保釈・勾留執行停止釈放通知書により被告人の帰住地を管轄する警察署の長に対してその旨を通知する。 |
3 |
第42条第2項の規定は,前項の場合に準用する。 |
4 |
被告人の釈放が嘱託に基づいてなされた場合には,第1項及び第2項の通知の手続は,嘱託をした検察官の属する検察庁の令状係事務官が行う。 |
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(収容後の通知) |
第 |
100条 被告人を収容したときは,令状係事務官は,収容通知書(様式第135号)により裁判所に対してその旨を通知する。ただし,その収容が嘱託に基づいてなされた場合には,この通知の手続は,嘱託をした検察官の属する検察庁の令状係事務官が行う。 |
2 |
第46条の規定は,被告人を収容した場合に準用する。 |
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第3節 管轄等 |
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(関連事件の併合請求) |
第 |
101条 検察官が刑訴第8条第1項に基づく関連事件の併合の請求を書面でする場合には,関連事件併合請求書(甲)(様式第136号)による。 |
2 |
各裁判所の併合決定が一致しないときは,検察官は,関連事件併合請求方連絡書(様式第137号)により各裁判所に共通する直近上級裁判所に対応する検察庁の検察官に対して併合の請求を求める。 |
3 |
前項の規定により併合の請求を求められた検察官が刑訴第8条第2項の規定に基づき関連事件の併合を請求する場合には,関連事件併合請求書(乙)(様式第138号)による。 |
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(下級裁判所の審判請求) |
第 |
102条 検察官が刑訴第10条第2項の規定に基づく下級裁判所の審判の請求を書面でする場合には,下級裁判所の審判請求書(様式第139号)による。 |
|
(後に公訴を受けた裁判所の審判請求) |
第 |
103条 同一事件が事物管轄を同じくする数個の裁判所に係属する場合において,後に公訴を受けた裁判所による審判が適当と認めるときは,検察官は,後に公訴を受けた裁判所の審判請求方連絡書(様式第140号)により各裁判所に共通する直近上級裁判所に対応する検察庁の検察官に対して後に公訴を受けた裁判所による審判の請求を求める。 |
2 |
前項の規定により後に公訴を受けた裁判所による審判の請求を求められた検察官が刑訴第11条第2項の規定に基づきその旨の請求をする場合には,後に公訴を受けた裁判所の審判請求書(様式第141号)による。 |
|
(管轄指定の請求) |
第 |
104条 刑訴第15条各号に掲げる事由があるときは,検察官は,管轄指定請求方連絡書(様式第142号)により関係のある第一審裁判所に共通する直近上級裁判所に対応する検察庁の検察官に対して管轄指定の請求を求める。 |
2 |
前項の管轄指定の請求を求められた検察官が刑訴第15条の規定によりその旨の請求をする場合には,管轄指定請求書(様式第143号)による。 |
3 |
前項の請求をしたときは,検察官は,管轄指定・移転請求通知書(様式第144号)により当該事件の係属する裁判所に対してその旨を通知する。 |
4 |
刑訴第16条に規定する事由があるときは,検察官は,管轄指定請求方連絡書により検事総長に対して管轄指定の請求を求める。 |
|
(管轄移転の請求) |
第 |
105条 刑訴第17条第1項各号に掲げる事由があるときは,検察官は,管轄移転請求方連絡書(様式第145号)により当該裁判所の直近上級裁判所に対応する検察庁の検察官に対して管轄移転の請求を求める。 |
2 |
前項の管轄移転の請求を求められた検察官が刑訴第17条第1項の規定によりその旨の請求をする場合には,管轄移転請求書(様式第146号)による。 |
3 |
前項の請求をしたときは,検察官は,管轄指定・移転請求通知書により当該事件の係属する裁判所に対してその旨を通知し,かつ,管轄移転請求書謄本交付書(様式第147号)に管轄移転請求書謄本を添付して被告人に交付する。 |
|
(管轄事件の移送請求) |
第 |
106条 検察官が刑訴第19条第1項の規定に基づく管轄事件の移送の請求を書面でする場合には,管轄事件移送請求書(様式第148号)による。 |
|
(併合,移送決定による未提出記録等の送付) |
第 |
107条 事件が併合又は移送の決定により対応裁判所以外の裁判所に係属したときは,検察官は,未提出記録送付書(様式第149号)に裁判所未提出記録を添付して新たに事件が係属した裁判所に対応する検察庁の検察官に送付する。 |
2 |
被告人が勾留されている事件(保釈中及び勾留執行停止中の場合を含む。)が併合又は移送の決定により対応裁判所以外の裁判所に係属したときは,令状係事務官は,当該事件に係る勾留者整理原票を新たに事件が係属した裁判所に対応する検察庁の令状係事務官に送付する。 |
|
(特別代理人の選任請求) |
第 |
108条 検察官が刑訴第29条第1項の規定に基づき特別代理人の選任を請求する場合には,特別代理人選任請求書(様式第150号)による。 |
|
(忌避の申立て) |
第 |
109条 検察官が刑訴第21条第1項又は第26条第1項の規定による忌避の申立てを書面でする場合には,忌避申立書(様式第151号)による。 |
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第4節 公判期日 |
|
(公判期日の把握) |
第 |
110条 検察官はその公判立会を担当する事件について,公判係事務官は対応する裁判所に公判の係属するすべての事件について,それぞれ,公判期日簿等により,指定された公判期日を常に把握しておかなければならない。 |
|
(公判期日の変更請求) |
第 |
111条 検察官が刑訴第276条第1項の規定に基づく公判期日の変更の請求を書面でする場合には,公判期日変更請求書(様式第152号)による。 |
|
(公判期日変更に対する不服申立て) |
第 |
112条 検察官が刑訴第277条及び規則第182条第2項の規定により公判期日の変更に対して不服の申立てをする場合には,公判期日変更に対する不服申立書(様式第153号)による。 |
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第5節 証拠調べ等 |
|
(証拠調べの請求) |
第 |
113条 検察官が証人,鑑定人,通訳人又は翻訳人の尋問を請求する場合において,規則第188条の2第1項の規定によりその氏名及び住居を記載した書面を差し出すとき,又は証拠書類その他の書面の取調べを請求する場合において,規則第188条の2第2項の規定によりその標目を記載した書面を差し出すときは,証拠等関係カード(様式第154号)による。証拠物の取調べを請求する場合において,その標目を記載した書面を差し出すときも同様とする。 |
2 |
前項の請求を書面でする場合には,証人等尋問請求書(様式第155号)又は証拠調べ請求書(様式第156号)に証拠等関係カードを添付して行う。 |
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(尋問事項書) |
第 |
114条 検察官が規則第106条第1項又は第2項の規定により尋問事項等を記載した書面を差し出す場合には,尋問事項書(様式第157号)による。 |
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(付加尋問の請求) |
第 |
115条 検察官が刑訴第158条第3項の規定による付加尋問の請求を書面でする場合には,付加尋問請求書(様式第158号)による。 |
|
(公務所等への照会の請求) |
第 |
116条 検察官が刑訴第279条の規定に基づく公務所等への照会の請求を書面でする場合には,照会請求書(様式第159号)による。 |
|
(意見陳述の申出に関する通知) |
第 |
116条の2 検察官が刑訴第292条の2第2項の規定により書面で意見を付して通知する場合には,意見陳述の申出に関する通知書(様式第159号の2)による。 |
|
(被害者特定事項の秘匿の申出に関する通知) |
第 |
116条の3 検察官が刑訴第290条の2第2項の規定により書面で意見を付して通知する場合には,被害者特定事項の秘匿の申出に関する通知書(様式第159号の3)による。 |
|
(同種余罪の被害者等による公判記録の閲覧及び謄写の申出に関する通知) |
第 |
116条の4 検察官は,犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(平成12年法律第75号)第4条第1項に規定する者から,当該被告事件の公判記録の閲覧又は謄写の申出がなされたときは,申出書の提出を受ける。ただし,申出をしようとする者が自ら申出書を作ることができないときは,検察官又は検察事務官が,これを代書する。 |
2 |
前項の申出を受けた検察官が同法第4条第3項の規定により意見を付して通知するときは,同種余罪の被害者等による公判記録の閲覧・謄写の申出に関する通知書(様式第159号の4)による。 |
|
(被害者参加の申出に関する通知) |
第 |
116条の5 検察官が刑訴第316条の33第2項の規定により書面で意見を付して通知する場合には,被害者参加の申出に関する通知書(様式第159号の5)による。 |
|
(証拠調べに関する異議申立て) |
第 |
117条 検察官が刑訴第309条第1項の規定による証拠調べに関する異議の申立てを書面でする場合には,証拠調べに関する異議申立書(様式第160号)による。 |
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(裁判長の処分に対する異議申立て) |
第 |
118条 検察官が刑訴第309条第2項の規定による裁判長の処分に対する異議申立てを書面でする場合には,裁判長の処分に対する異議申立書(様式第161号)による。 |
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(供述の要旨の正確性についての異議申立て) |
第 |
119条 検察官が刑訴第50条第1項の規定に基づく証人の供述の要旨の正確性についての異議申立てを書面でする場合には,供述の要旨の正確性についての異議申立書(様式第162号)による。 |
|
(公判調書の記載についての異議申立て) |
第 |
120条 検察官が刑訴第51条第1項の規定による公判調書の記載の正確性について異議申立てを書面でする場合には,公判調書の記載についての異議申立書(様式第163号)による。 |
|
(差押状及び捜索状) |
第 |
121条 差押状又は捜索状が発せられたときは,令状係事務官は,令状請求処理簿に所定の事項を登載し,令状に検察官の指揮印を受けて,執行すべき者に交付する。 |
2 |
第12条第2項,第49条第1項,第50条及び第51条の規定は,検察事務官が差押状又は捜索状を執行した場合について,第21条及び第56条の規定は差押状又は捜索状の執行の嘱託について,それぞれ準用する。 |
|
(訴因・罰条の追加等の請求) |
第 |
122条 検察官が刑訴第312条第1項の規定に基づく訴因又は罰条の追加,撤回又は変更の請求を書面でする場合には,訴因・罰条の追加・撤回・変更請求書(様式第164号)による。 |
|
(弁論の分離等の請求) |
第 |
123条 検察官が刑訴第313条の規定に基づく弁論の分離又は併合の請求を書面でする場合には,弁論の分離・併合請求書(様式第165号)による。終結した弁論の再開の請求を書面でする場合には,弁論再開請求書(様式第166号)による。 |
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(仮納付裁判の請求) |
第 |
124条 検察官が刑訴第348条の規定に基づく仮納付裁判の請求を書面でする場合には,仮納付裁判請求書(様式第167号)による。 |
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第6節 裁判 |
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(裁判結果票) |
第 |
125条 終局裁判の宣告があつたときは,公判立会検察官は,直ちに裁判結果票(甲)(様式第168号)に裁判要旨その他所定の事項を記入し,速やかに執行係事務官に送付する。 |
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(判決宣告による被告人の収監) |
第 |
126条 刑訴第343条の規定に基づき被告人を収容するときは,検察官は,収容指揮書(甲)により検察事務官,司法警察職員又は刑事施設職員及び刑事施設の長に対して収容を指揮する。 |
2 |
前項の収容指揮書には,規則第92条の2に定める勾留状の謄本を添付する。 |
3 |
第44条第3項の規定は,刑訴第343条の規定に基づいて被告人を収容する場合に準用する。 |
|
(収容の準備) |
第 |
127条 刑訴第343条の規定に基づく刑事施設への収容を必要と認め,かつ,被告人が逃亡するおそれがあると認めるときは,公判立会検察官は,あらかじめ検察事務官,司法警察職員又は刑事施設職員に連絡する等の方法により適切な収容がなされるよう留意しなければならない。 |
|
(釈放者不収容通知) |
第 |
128条 禁錮以上の刑に処する判決の宣告により保釈又は勾留執行停止が効力を失つた場合において,新たに保釈又は勾留の執行停止の決定があつたため被告人を収容しなかつたときは,令状係事務官は,釈放者不収容通知書(様式第169号)により裁判所に対してその旨を通知する。 |
|
(勾留状の失効による釈放通知) |
第 |
129条 刑訴第345条の規定に基づき被告人が釈放されたときは,検察官は,直ちに釈放通知書(丁)(様式第170号)によりその者が収容されていた刑事施設の長に対してその旨を通知する。 |
|
(少年の同行) |
第 |
130条 勾留中の少年の被告事件を少年法第55条の規定により家庭裁判所に移送する決定があつたときは,検察官は,同行指揮書(乙)(様式第171号)により刑事施設の長に対して当該少年を家庭裁判所に同行するよう指揮するとともに,同行通知書(様式第172号)によりその旨を家庭裁判所に通知する。 |
|
(勾留状の失効通知等) |
第 |
131条 保釈中又は勾留執行停止中の被告人について,刑訴第345条に定める裁判の告知があつた場合には,令状係事務官は,勾留状失効通知書(様式第173号)により被告人の住居地を管轄する警察署の長に対して勾留状が失効した旨を通知する。保釈中又は勾留執行停止中の少年の被告事件について少年法第55条に定める決定があつた場合には,少年事件移送通知書(様式第174号)によりその旨を通知する。 |
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(保護観察の判決通知) |
第 |
132条 保護観察に付する旨の判決の宣告があつた場合において,更生保護法第83条の規定に基づく生活環境の調整の必要があると認められるときは,公判係事務官は,直ちに最寄りの保護観察所の長に対してその旨を通知する。 |
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(精神障害者等の通報) |
第 |
133条 第74条の規定は,被告人に関する精神障害者等の通報について準用する。 |
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(保護申出手続の教示等) |
第 |
134条 第75条の規定は,懲役又は禁錮につき刑の執行猶予の判決の宣告を受けた者及び罰金又は科料の宣告若しくは略式命令を受けた者に対する保護申出手続の教示等について準用する。 |
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第5章 上訴 |
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(上訴の放棄) |
第 |
135条 検察官が刑訴第359条の規定により上訴の放棄をする場合には,上訴放棄申立書(様式第175号)による。 |
|
(上訴権回復の請求) |
第 |
136条 検察官が刑訴第362条の規定により上訴権回復の請求をする場合には,上訴権回復請求書(様式第176号)による。 |
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(控訴の申立て) |
第 |
137条 検察官が刑訴第372条の規定により控訴の申立てをする場合には,控訴申立書(様式第177号)による。 |
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(公判事件カードへの記入) |
第 |
138条 検察官又は被告人等が上訴の放棄又は控訴の申立てをしたときは,公判係事務官は,公判事件カードに所定の事項を記入する。 |
2 |
控訴申立てのあつた事件について,控訴の取下げがあつたとき,上訴結果通知を受けたとき,その他公判事件カード各欄所定の事項があつたときは,その都度これに記入する。 |
|
(上訴事件票等の送付) |
第 |
139条 事件が控訴申立てにより高等裁判所に係属したときは,公判係事務官は,上訴事件票(様式第178号)を作成し,第一審判決謄本及び前科調書を添付して速やかに高等検察庁の事件係事務官に送付する。 |
2 |
前項の場合において,被告人が勾留中(保釈中及び勾留執行停止中の場合を含む。)であるときは,令状係事務官は,当該事件に係る勾留者整理原票を高等検察庁の令状係事務官に送付する。 |
|
(上訴申立ての通知) |
第 |
140条 公判係事務官は,弁護人等が上訴の申立てをした旨の通知を受けた場合において被告人が勾留中であるときは,上訴申立通知書(様式第179号)によりその者が収容されている刑事施設の長に対して,その旨を通知する。 |
|
(控訴趣意書等) |
第 |
141条 検察官が刑訴第376条第1項の規定により差し出す控訴趣意書は,控訴趣意書(様式第180号)による。 |
2 |
刑訴第376条第2項の規定により保証書を添付する場合には,保証書(様式第181号)による。 |
|
(跳躍上告) |
第 |
142条 第138条,第139条,第162条及び第165条の規定は,検察官が規則第254条の規定により上告の申立てをする場合に準用する。 |
|
(抗告) |
第 |
143条 検察官が抗告の申立てをする場合には,抗告申立書(様式第182号)による。 |
|
(準抗告) |
第 |
144条 検察官が刑訴第429条の規定により裁判官のした裁判の取消し又は変更を請求する場合には,裁判の取消請求書(様式第183号)又は裁判の変更請求書(様式第184号)による。ただし,勾留請求を却下する裁判又は保釈若しくは勾留執行停止の決定を不当としてその取消し又は変更を請求する場合には,準抗告「及び裁判の執行停止」申立書(甲)(様式第185号)又は準抗告「及び裁判の執行停止」申立書(乙)(様式第186号)による。 |
|
(特別抗告) |
第 |
145条 検察官が刑訴第433条第1項の規定により特別抗告の申立てをする場合には,特別抗告申立書(様式第187号)による。 |
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第6章 再審 |
|
(再審の請求) |
第 |
146条 検察官が刑訴第435条又は第436条第1項の規定に基づき再審の請求をする場合には,再審請求書(様式第188号)による。 |
|
(再審請求事件簿への登載等) |
第 |
147条 検察官が再審の請求をしたとき,又は刑訴第439条第1項第2号から第4号までに掲げる者が再審の請求をした旨の通知があつたときは,公判係事務官は,再審請求事件簿(様式第189号)に所定の事項を登載し,各欄所定の事項があつた都度,これに記入する。 |
2 |
公判係事務官は,検察官が再審の請求をしたとき,又は裁判所から再審の請求があつた旨の通知を受けたときは,その都度原判決に係る被告事件の証拠品を保管する検察官の属する検察庁の証拠品係事務官及び刑事確定訴訟記録を保管し,又は保存する検察官の属する検察庁の記録係事務官に対してその旨を速やかに通知する。再審請求事件が終結したときも,同様とする。 |
3 |
前項の場合において,原判決に係る被告事件の証拠品を他の検察庁の検察官が保管し,又は刑事確定訴訟記録を他の検察庁の検察官が保管し,若しくは保存しているときは,再審請求事件に関する通知書(様式第189号の2)により通知する。 |
|
第6章の2 少年審判手続 |
|
(検察官関与の申出) |
第 |
147条の2 検察官が少年事件を家庭裁判所に送致する場合において,少年法第22条の2第2項の規定により検察官関与の申出をするときは,送致書(甲)又は送致書(乙)の該当欄にその旨を記入して行う。 |
2 |
前項の少年事件を家庭裁判所に送致した後,検察官関与の申出をするときは,検察官関与に関する申出書(様式第189号の3)による。 |
|
(証拠調べの申出) |
第 |
147条の3 検察官が少年審判規則第30条の7の規定により証人尋問,鑑定,検証その他の証拠調べの申出を書面でする場合には,証拠調べに関する申出書(様式第189号の4)による。 |
|
(抗告受理の申立て) |
第 |
147条の4 検察官が少年法第32条の4第1項の規定により抗告受理の申立てをする場合には,抗告受理申立書(様式第189号の5)による。 |
|
(抗告受理申立て等の通知) |
第 |
147条の5 検察官が抗告受理の申立てをしたとき及び少年審判規則第46条の2の規定による抗告の通知を受けたときは,事件係事務官は,抗告受理申立等通知書(様式第189号の6)により高等検察庁の事件係事務官に対してその旨を速やかに通知する。 |
|
(保護処分の取消しの申立て等) |
第 |
147条の6 検察官が保護処分の継続中又はその処分が終了した後,保護処分の取消しを求める場合には,保護処分取消申立書(様式第189条の7)による。 |
2 |
第147条の2第2項の規定は保護処分の取消しの事件の手続における検察官関与の申出について,第147条の4の規定は同手続における保護処分の取消しに関する決定に対する抗告受理の申立てについて,それぞれ準用する。 |
|
第7章 準起訴手続 |
|
(審判請求処理簿への登載) |
第 |
148条 刑訴第262条の規定による審判請求書の提出があつたときは,事件係事務官は,審判請求処理簿(様式第190号)に所定の事項を登載し,各欄所定の事項があつた都度,これに記入する。 |
|
(審判請求書の送付等) |
第 |
149条 検察官は,前条の請求を理由がないものと認めるときは,送付書(様式第191号)に審判請求書及び意見書(様式第192号)を添えて当該不起訴記録及び証拠物とともに当該検察庁の所在地を管轄する地方裁判所に送付する。 |
2 |
請求を理由があるものと認めるときは,当該事件を再起し,公訴を提起する。 |
|
第7章の2 検察審査会の議決に対する手続 |
|
(検察審査会において起訴相当又は不起訴不当の議決があつたときの処置) |
第 |
149条の2 検察審査会において検察審査会法(昭和23年法律第147号。以下「検審法」という。)第39条の5第1項第1号の議決がなされ,同法第40条の議決書の謄本の送付を受けたときは,検察官は,当該議決に係る事件を再起する。 |
2 |
検察審査会において検審法第39条の5第1項第2号の議決がなされ,同法第40条の議決書の謄本の送付を受けたときも,前項と同様とする。 |
3 |
前2項の事件につき,検察官が検審法第41条第3項の規定により検察審査会に対して処分をした旨を通知するときは,検察審査会議決事件処分通知書(様式第192号の2)による。 |
4 |
第1項の事件につき,検察官が検審法第41条の2第2項の規定により検察審査会に対して延長を必要とする期間及びその理由を通知するときは,検察審査会議決事件処分期間延長通知書(様式第192号の3)による。 |
|
(検察審査会において起訴議決があつたときの処置) |
第 |
149条の3 検察審査会において検審法第41条の6第1項の議決がなされ,同法第40条の議決書の謄本の送付を受けたときは,検察官は,当該議決に係る事件を再起する。 |
|
(検察審査会において建議又は勧告があつたときの処置) |
第 |
149条の4 検察審査会において検審法第42条第1項の建議又は勧告がなされ,検事正が同条第2項の規定により検察審査会に対して当該建議又は勧告に基づいてとつた措置の有無及びその内容を通知するときは,検察審査会建議・勧告に対する措置結果通知書(様式第192号の4)による。 |
|
第8章 特別手続 |
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(支部及び区検察庁における特別手続) |
第 |
150条 検事正は,地方検察庁支部及び区検察庁において特に必要があるときは,特別の取扱いによらせることができる。ただし,この場合においても,この規程の趣旨を尊重しなければならない。 |
2 |
検事正は,前項の措置をとつたときは,直接法務大臣に対してその旨を報告するとともに,検事総長及び検事長にそれぞれ同文の報告をしなければならない。 |
|
(地方検察庁における特別取扱い) |
第 |
151条 検事正は,地方検察庁(支部を除く。)において事務処理上支障がないときは,法務大臣の許可を得て次に掲げる特別の取扱いをさせることができる。 |
|
(適用除外) |
第 |
154条 第3条第2項(第90条において準用する場合を含む。)及び第82条の規定は,地方検察庁及びその管轄区域内にある区検察庁のうち二以上の庁の事件事務が同一の職員により処理されている庁の検察官相互の間における事件の送致については,適用しない。 |
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第3編 高等検察庁における手続 |
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第1章 被疑事件 |
|
(地方検察庁等における手続の準用) |
第 |
155条 高等検察庁における被疑事件の受理,捜査及び処理については,氏名カードの作成及び記入を除き,第2編第1章から第3章までの規定を準用する。 |
|
第2章 公判手続 |
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(上訴事件票の整理) |
第 |
156条 対応裁判所から訴訟記録到達の通知があつたときは,事件係事務官は,上訴事件票に対応裁判所の事件番号を記入し,その番号順に整理する。起訴又は裁判所による併合,移送,差戻し若しくは再審開始の決定により事件が対応裁判所に係属したときは,新たに上訴事件票を作成して同様の手続をする。 |
2 |
上訴事件票各欄所定の事項があつたときは,その都度これに記入する。 |
|
(答弁書) |
第 |
157条 検察官が規則第243条の規定により答弁書を差し出す場合には,答弁書(様式第195号)による。 |
|
(事実の取調べの請求) |
第 |
158条 検察官が刑訴第393条第1項の規定に基づき事実の取調べの請求を書面でする場合には,事実の取調べ請求書(様式第196号)による。 |
|
(控訴事件の被告人の収容) |
第 |
159条 控訴に係る事件について,第1回公判期日の指定後,刑訴第98条(同法第343条において準用する場合を含む。)の規定に基づき被告人を刑事施設に収容する場合には,高等裁判所の所在地の刑事施設に直接収容する。 |
|
(裁判結果の通知) |
第 |
160条 控訴に係る事件につき終局裁判がなされたとき又は控訴が取り下げられたときは,事件係事務官は,上訴結果通知書(様式第197号)により第一審裁判所に対応する検察庁の公判係事務官に対して裁判結果を通知する。 |
|
(地方検察庁等における手続の準用) |
第 |
161条 高等検察庁における公判関係事務手続については,第156条から前条までの規定によるほか,第2編第4章の規定を準用する。ただし,公判事件カードの作成及び記入は要せず,また,第91条において準用する場合における第32条中「移送指揮書(甲)(様式第58号)」とあるのは控訴に係る事件については「移送指揮書(乙)(様式第198号)」と,第95条第1項第2号中「併合,移送又は差戻しの裁判」とあるのは「控訴の申立て又は併合,移送若しくは差戻しの裁判」と,第107条第1項及び第2項中「併合又は移送の決定」とあるのは「併合,移送又は差戻しの裁判」と,第125条中「裁判結果票(甲)(様式第168号)」とあるのは控訴に係る事件については「裁判結果票(乙)(様式第199号)」と,それぞれ読み替えるものとする。 |
|
第3章 上訴 |
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(上告の申立て) |
第 |
162条 検察官が刑訴第405条の規定により上告の申立てをする場合には,上告申立書(様式第200号)による。 |
|
(事件受理の申立て) |
第 |
163条 検察官が規則第257条の規定に基づき上告審として事件を受理すべきことを申し立てる場合には,事件受理申立書(様式第201号)による。 |
|
(事件受理申立理由書) |
第 |
164条 検察官が規則第258条の3の規定により差し出す理由書は,事件受理申立理由書(様式第202号)による。 |
|
(上告趣意書) |
第 |
165条 検察官が刑訴第414条において準用する同法第376条第1項の規定により差し出す上告趣意書は,上告趣意書(様式第203号)による。 |
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(上告結果の通知) |
第 |
166条 上告に係る事件につき最高検察庁の検察官から上告審における裁判結果の通知を受けた場合には,事件係事務官は,上訴結果通知書により第一審裁判所に対応する検察庁の公判係事務官に対してその裁判結果を通知する。 |
|
(異議の申立て) |
第 |
167条 検察官が刑訴第428条第2項の規定により高等裁判所の決定に対して異議の申立てをする場合には,異議申立書(様式第204号)による。 |
|
(地方検察庁等における手続の準用) |
第 |
168条 高等検察庁における上訴関係事務手続については,前5条の規定によるほか,第135条,第136条,第139条,第140条及び第145条の規定を準用する。 |
|
第4章 再審 |
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(地方検察庁等における手続の準用) |
第 |
169条 高等検察庁における再審関係事務手続については,第2編第6章の規定を準用する。 |
|
第4章の2 少年審判手続 |
|
(抗告受理申立等結果の通知) |
第 |
169条の2 少年審判規則第46条の3第7項の決定の告知を受けたとき又は同規則第48条の規定による決定の通知を受けたときは,事件係事務官は,抗告受理申立等結果通知書(様式第204号の2)により家庭裁判所に対応する地方検察庁の事件係事務官に対して決定結果を通知する。 |
|
(再抗告結果の通知) |
第 |
169条の3 再抗告に係る少年事件につき最高検察庁の検察官から再抗告審における決定結果の通知を受けたときは,事件係事務官は,抗告受理申立等結果通知書により家庭裁判所に対応する地方検察庁の事件係事務官に対してその結果を通知する。 |
|
(地方検察庁における手続の準用) |
第 |
169条の4 高等検察庁における少年審判関係事務手続については,第2編第6章の2の規定を準用する。 |
|
第5章 不服申立事件 |
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(不服申立事件簿への登載) |
第 |
170条 地方検察庁又は区検察庁の検察官のした不起訴処分に対する不服の申立てがあつたときは,事件係事務官は,不服申立事件簿(様式第205号)に所定の事項を登載する。 |
2 |
不服申立事件が処理されたときは,不服申立事件簿に所定の事項を記入し,かつ,前項の不起訴処分をした検察官及び不服申立人に対して処理の結果を通知する。 |
|
第4編 最高検察庁における手続 |
|
(検事総長による準則の制定) |
第 |
171条 最高検察庁における事件関係事務手続は,法務大臣の許可を得て検事総長が定めるところによる。 |
|
第5編 電子計算機処理に関する特別取扱い |
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(電子計算機により処理する場合における特別取扱い) |
第 |
172条 検事総長,検事長又は検事正は,その庁(高等検察庁にあつては,高等検察庁及び高等検察庁支部を,地方検察庁にあつては,地方検察庁,地方検察庁支部及び管轄区域内にある区検察庁をいう。)の事件事務の処理に当たつて電子計算機を使用する場合において,特に必要があるときは,法務大臣の許可を得て特別の取扱いをさせることができる。 |
2 |
検事総長,検事長又は検事正は,前項の許可を得て特別の取扱いを実施したときは,直接法務大臣に対し,その旨を報告するとともに,検事長にあつては検事総長に,検事正にあつては検事総長及び検事長にそれぞれ同文の報告をしなければならない。 |