ニュース特報

2010年09月16日号

【歴史的不祥事】
村木元局長控訴断念、大阪地検、高検と最終協議、本紙「OBも『論評するのも腹だたしい特捜始まって以来の失敗捜査という意見が多い』とコメント


●毎日新聞配信記事
 毎日新聞は15日、「<郵便不正>控訴断念へ 高検と最終協議 大阪地検 」という見出しで次の記事を配信した。
 郵便不正事件で虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)に対する大阪地裁の無罪判決について、大阪高検と大阪地検が16日にも、最終協議することが分かった。地検側は「審理が尽くされていない」として控訴の意向だが、控訴審を担当する高検側は「客観的証拠が乏しく、無罪を覆すことは困難」とみている。最終的には控訴を断念する見通し。

 検察当局は無罪判決が出た直後から、幹部らが判決内容を精査。大阪地裁が検事らの取り調べに問題があるとして、検察側が証拠請求した供述調書計43通のうち、主要な34通を証拠採用しなかったことに対し、訴訟手続き上の法令違反を指摘する声がある。

 しかし、判決は「客観的証拠の裏付けのない供述についての信用性は慎重に判断すべきだ」とし、検察側の構図を完全に否定。検察首脳ら上級庁でも「(控訴審で供述調書が)証拠採用されても、信用性を否定されれば意味がない」との考えが根強く、新たな物証を証拠請求できない限り、控訴は困難と判断したとみられる。

 検察側は共犯とされた障害者団体代表、倉沢邦夫被告(74)の一部無罪判決に対して控訴している。整合性から村木被告についても控訴すべきだとの意見も出ているが、「事件は同じだが、裁判では判断材料となる証拠がまったく違い、控訴は別個に考えなければならない」(検察幹部)との結論になったとみられる。【久保聡、村松洋】

●本紙のコメント
「論評するのも腹が立つ、ある元検察首脳ははきすてるように言った。それほどOBのショックも大きいということだ。、石井一議員を調べないでこの事件を組み立ては不可能だった。石井議員の壁を突破できなかったことが本件捜査の失敗の原因、いさぎよく控訴断念すべきだ」

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