| 東海道を軸にした、「温故知新」の文化活動 |
| ●東海道ルネッサンスとは |
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東海道は、古来より日本の重要な往来であり、経済・文化の交流及び情報伝達などの役割を担いながら、陸上交通の重要な幹線として発達してきました。とりわけ、徳川家康が東海道に五十三の宿駅を開き、一里塚を設置して街道としての整備を行って以来、時代の変遷にともなってその姿を変えつつも、常に日本の交通の大動脈として、我が国発展に、大きな役割を果たしてきました。 また、安藤広重の浮世絵「東海道五十三次」や十返舎一九の「東海道中膝栗毛」などに代表されるように、我が国にとって欠くことのできない歴史や文化なども育んできました。 現在、21世紀の高速交通体系の基軸となる第二東名・名神高速道路の計画が進められており、東海道は新たな変貌を遂げようとしていますが、豊かさやゆとりを実感できる東海道の新時代を築いていくためには、交通軸と一体となった地域づくりが不可欠であると考えられます。 そこで、地域づくりの一環として、東海道の宿駅制度が制定されて400周年にあたる2001年を目標にして、東海道のルーツともいうべき東海道五十三次が、宿場町や旧街道を中心に、地域の活性化と発展に寄与した歴史をたどり、東海道の面影や文化を遺産として伝えるとともに、新しい時代に向けての新たな地域文化の創出など、”東海道”という一つの概念をもとに、沿線地域の活性化に向けて行う諸活動を「東海道ルネッサンス」と呼びます。 |
| ●道路の「めざすべき姿」を表現したい |
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道路は社会資本として、たくさんの役割を持っています。自動車が走行することはもちろん、人や自転車が安全に通行できなくてはなりません。また、電気や電話、上下水道、ガスなど公共性の高いネットワークの通り道であり、災害の際の避難場所であり、さらに火事の延焼を食い止める機能も持ち合わせています。 しかし、東海道の進化はこれら機能面の向上だけではありません。これからの時代、何より大切にしていきたいのは、沿道の人々の暮らしにより深くかかわっていくこと。そのために、「豊かさとゆとり」を提供できる空間をめざして、さまざまな試みが始まろうとしています。私たちは、多様な機能を担いながらも、本来の「生活の場」である道のめざすべき姿を、四百年の歴史を持つ東海道で表現していきたいと考えています。 |
| ●21世紀の「豊かさとゆとり」 |
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これからの道は、今まで以上に「豊かさとゆとり」が感じられるものでなくてはなりません。文明が発達した一方で、都市では自然を目にする機会が減り、ゆっくりとくつろげるスペースさえままならない状況です。かつて、東海道を歩いて旅していた時代では、木陰があれば休み、水が流れていれば喉を潤し、景色が良ければ立ち止まって眺めていたはずです。道路としてのあらゆる機能を満たしながらも、そんなゆったりとした楽しみ方を提供できることこそ、これからの時代に求められる「豊かさとゆとり」だと私たちは考えます。 例えば、樹木が植えられベンチが置いてあるようなコミュニティスペースや、周囲の景色にマッチした橋や高欄のデザイン。道路が、人々の日常にとって、やさしく親しまれる存在になることこそ、これからのあるべき姿といえるのです。もちろん、そのためには高齢者や身体障害者の方々にも安心して通行できる工夫が必要ですし、子供でも気軽に利用できる環境づくりも必要でしょう。また、個々の計画に際しては、その地域の歴史や文化が反映され、オリジナリティ豊かなデザインがなされていかねばなりません。こうした取り組みがあってこそ、地域の文化を見直し、新たな文化を生み出していく原動力になるはずです。 400年前の発想に学び、その良さを受け継ぎながら、現代の、そして21世紀の道づくり。東海道は、常に時代の最先端にあり、人々の暮らし方を提案していく道として未来へとつながっていくのです。 |
| ●東海道ルネッサンス推進協議会の組織 |
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東海道ルネッサンス推進協議会は、中部地区を頂点としてその下に3県1市(静岡県、愛知県、三重県、名古屋市)の協議会で構成されています。 愛知県の東海道ルネッサンス協議会は、各市町村をはじめ、学識経験者、郷土史家、地元委員等の様々な人の意見を取り入れて整備を進めています。 |
| ○事業紹介 |
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これまでに、愛知県東海道ルネッサンス事業として実施されてたイベント活動、その整備事例を紹介します。
(イベント例) |
| 市町村名 | 名称 | 開催日 | 主催者 | 実施内容・場所等 |
| 愛知県 | 中日ハローウォーク東海道 AICHI MIE'92 |
H4.9.13 | 中日新聞 | 歩け歩け大会 |
| H4.9.27 | 愛知県青少年協会 名鉄、近鉄 |
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| H4.11.1 | ||||
| 東海道ウォーク | H5.9.26 | 中日新聞 | 歩け歩け大会場所:二川〜吉田 | |
| 東海道ウォーク | H6.10.2 | 中日新聞 | 歩け歩け大会場所:藤川〜本宿 | |
| 東海道ウォーク | H8.10.20 | 中日新聞 | 歩け歩け大会(第1ステージ) 場所:近鉄伊勢朝日駅〜七里の渡し |
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| H8.11.10 | 中日新聞 | 歩け歩け大会(第2ステージ) 場所:豊橋市公園〜二川八幡神社 |
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| H8.11.17 | 中日新聞 | 歩け歩け大会(第3ステージ) 場所:笠寺観音〜有松鳴海絞会館 |
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| 東海道ルネッサンス 記念コンサート |
H6.11.30 | 愛知県ルネッサンス 推進協議会 |
交響曲「東海道」他2曲 場所:愛知県芸術劇場 コンサートホール |
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| 東海道ウォーク | H7.11.3 | 中日新聞 | 歩け歩け大会場所:笠寺〜四日市 | |
| 豊橋市 | 第5回東海道五十三次 シンポジウム |
H4.11.14 H4.11.15 |
第5回東海道五十三次 シンポジウム実行委員会 |
シンポジウム |
| 二川宿本陣まつり | H7.11.12 | 二川宿本陣まつり 開催実行委員会 豊橋市教育委員会 |
大名行列 場所:二川宿 |
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| 豊川市 | 松並木フェスタin御油 (天然記念物国指定50周年) |
H6.11.6 | 御油松並木愛護会 | 大名行列、時代絵巻 場所:松並木、旧東海道 |
| 知立市 | ディスカバー東海道 | H2.10.16 H2.10.18 |
知立市政20周年 記念事業実行委員会 |
知立市を起点に京都、東京方面 に旧東海道を視察 |
| 東海道53次宿場交流会 | H2.11.10 | 知立市政20周年 記念事業実行委員会 |
講演会、シンポジウムテーマ 「東海道の情と報」 場所:知立市「遍照寺」 |
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| 市民歩け歩け運動 | H8. H9. H10. |
知立市 | 歩け歩け大会 | |
| 伝馬寄席 | H8. H9. H10. |
伝馬町商店街振興組合 | 年2回開催の寄席 |
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(整備例) ○岡崎市 国道1号本宿地区 本宿地区では国道1号の拡幅に伴い、平成5〜6年にかけて駅前拠点や案内施設、舗装等の様々な整備が行われました。 |
○岡崎市 東海道藤川宿 岡崎市の藤川宿では平成6年から歴史国道事業により、「歴史の息づく住み良いまち 藤川」を目指して様々な整備が展開され、既に松並木の足下照明や案内板、東棒鼻の舗装整備等が行われました。 |
○知立市 市道山町来迎線(引き馬の松並木) 知立市にある通称「引き馬の松並木」では、平成6年度に散策を楽しむための舗装整備が行われました。(整備済) |
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愛知県東海道ルネッサンス推進協議会 国土交通省中部地方整備局 愛知県 豊橋市 岡崎市 豊川市 刈谷市 安城市 知立市 豊明市 音羽町 小坂井町 (社)中部建設協会 沿線都市青年会議所【代表(社)岡崎青年会議所】
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