大野市のコンビニ店長、山本嘉裕さん(46)が殺害され現金35万円が奪われた事件で、県警捜査本部は6日、愛媛県出身の元暴力団員、河合英二容疑者(45)を強盗殺人容疑で福井地検に送検した。同日、大野署を出る河合容疑者は頭から服をかぶって終始うつむき、表情はうかがい知れなかった。
また、容疑者は愛知県岡崎市のビジネスホテルを偽名で予約する際、県警が手配していた携帯電話番号を伝えていたことが新たに分かった。この情報が決め手となり、捜査員が張り込んで4日夜、身柄を確保した。現れた容疑者はシャツにズボンのさっぱりした服装で眼鏡をかけており、事件当時の防犯ビデオの映像とは印象が異なっていたという。
捜査関係者によると、容疑者は金銭トラブルで高松市の暴力団を追い出され、事件の約2週間前には食事代や風呂代にも事欠くほど経済的に行き詰まっていた。捜査本部は、動機は基本的に金目当てとみて調べている。【橘建吾】
毎日新聞 2010年9月7日 地方版