強制連行 中国で元労働者提訴
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強制連行 中国で元労働者提訴

9月18日 4時26分 twitterでつぶやく

太平洋戦争中に日本に強制連行され炭鉱で過酷な労働を強いられたとして、中国人の元労働者が日本の企業を相手取り、中国の裁判所に損害賠償を求める訴えを起こし、受理されれば、中国で初めて戦時中の強制連行をめぐる裁判の審理が行われることになります。

訴えを起こしたのは、中国東部、山東省に住む中国人の元労働者6人です。原告側の弁護士によりますと、6人は、太平洋戦争中に日本に強制連行され、炭鉱で過酷な労働を強いられ、苦痛を受けたとして、当時、炭鉱を経営していた「三菱鉱業」、現在の「三菱マテリアル」を相手取り、1人当たり10万人民元(日本円でおよそ127万円)の損害賠償を求めています。6人は、17日、山東省の裁判所に訴状を提出したということで、受理されれば、中国で初めて、強制連行をめぐる裁判の審理が行われることになります。強制連行などの戦後補償について、中国人の元労働者は、これまで日本の裁判所に訴えを起こしてきましたが、3年前に最高裁判所が日中共同声明で賠償を求める権利はなくなったという判断を示してから、原告側の敗訴が続いているため、今回、中国の裁判所に訴えたものとみられます。訴えについて、三菱マテリアルは「訴状が届いていないので何もわからない。訴状が届きしだい事実確認を進めたい」とコメントしています。