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米 核兵器情報譲渡で逮捕

9月18日 9時53分 twitterでつぶやく

アメリカの核兵器開発の中核を担う研究所の元職員の科学者らが、核兵器の設計などに関する機密情報を外部に不正に譲渡しようとしたとして、FBI=連邦捜査局に逮捕され、核の管理体制を揺るがしかねないものとして、波紋を広げています。

逮捕されたのは、アメリカ・ニューメキシコ州にあるロスアラモス国立研究所に22年前まで勤めていた科学者のペドロ・マシュローニ容疑者と、同じ研究所の元職員の妻の2人です。アメリカ司法省によりますと、2人は2年前、南米ベネズエラの当局者を装ったFBIのおとり捜査官に対し、「ベネズエラが10年以内に核兵器を開発できるよう、技術を提供したい」と持ちかけ、その後、複数回にわたって核兵器の設計や核関連物質の製造に関する機密情報を提供したということです。この際、2人は情報提供の見返りとして、多額の現金を繰り返し要求したということです。ロスアラモス国立研究所は、広島や長崎に投下された原子爆弾を開発し、現在もアメリカの核兵器開発の中核を担っているだけに、今回の事件は核の管理体制を揺るがしかねないものとして、深刻に受け止められています。