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【プロ野球】

マートン球団タイ191安打 阪神残った、2位浮上

2010年9月17日 紙面から

◆阪神2−1横浜

 均衡を破られ、最下位相手によもやの3連敗がちらつき始めた8回。マートンが逆転勝利への扉をこじ開けた。

 先頭で打席に入ると、きれいに右翼線へはじき返した。今季191安打目となる右前打。この瞬間、とうとう藤村富美男の持つシーズン安打数の球団記録に肩を並べた。

 「神様が見守ってくれるおかげだよ」。敬虔(けいけん)なクリスチャンはいつものように神への感謝をまずは口にした。個人記録よりチームの勝利を優先する。そういう意味で、この一打が鳥谷の同点三塁打、新井の逆転犠飛の呼び水となったことを何より喜んだ。

 強力打線が加賀の前に沈黙する中、1打席目に中前打、四球を挟んでの3打席目には右中間二塁打と一人気を吐いていた。

 この時点で球団記録2位の赤星憲広(05年、190本)に並んだ。そして、次打席で『初代ミスタータイガース』が1950年というはるか60年前に作った球団記録を一気にとらえた。

 残り試合数は16。210安打というイチローの持つ日本記録も視界に入っている。来日1年目。環境の変化も乗り越えての数字には、ただただ恐れ入る。それでも記録は「チームが勝たないと」とあくまで二の次だ。

 チームは連敗をストップし、2位に再浮上。中日との差は2・5ゲーム差と一歩詰め寄った。18日からは巨人、中日6連戦。

 「これからは勝ち負けで順位が変わってくる。6連戦は大事なので、しっかりやっていきたい」。ペナントの行方を左右する戦いを前に、優良助っ人はより一層気を引き締めていた。 (島田明)

 

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