菅改造内閣の全容決まる　経財相に海江田氏、外相には前原氏

　菅直人首相は１７日午後、内閣改造を行い、仙谷由人官房長官が閣僚名簿を発表した。海江田万里衆院財務金融委員長が経済財政担当相として初入閣したほか、高木義明元民主党国対委員長を文部科学相、大畠章宏衆院国家基本政策委員長を経済産業相に起用した。民主党幹事長に就任した岡田克也外相の後任に前原誠司国土交通相、前原氏の後任に馬淵澄夫副大臣が昇格し、沖縄北方担当を兼務する。

　首相は国民新党の亀井静香代表との党首会談を行った後、組閣本部を設置。皇居での認証式を経て、同日中に菅改造内閣を発足させる運びだ。党内的には、小沢一郎元幹事長を支持する勢力との融和、国会運営では「ねじれ国会」で野党の協調をどう引き出すかが課題となる。

　初入閣組では、柳田稔参院幹事長を法相、松本龍衆院議員を環境相、岡崎トミ子参院議員を国家公安委員長兼消費者・少子化担当相に起用。厚生労働相には細川律夫副大臣が昇格した。

　農相には鹿野道彦衆院予算委員長、蓮舫行政刷新担当相は公務員改革担当を兼務する。国民新党の自見庄三郎郵政改革・金融担当相は留任した。

　首相は「民主党政権が、４１２人の力を合わせて、２０年に及ぶ閉塞（へいそく）状況を打ち破るスタートにしたい」と訴えた。

　仙谷由人官房長官は午前の記者会見で、「脱小沢路線」の継続とみられる今回の人事について「党役員、院内、閣僚の人事全体を見れば（脱小沢ではないと）分かるよう、首相は考えていると思う」と述べた。

（東京新聞）