第19回 正しい団体旅行について (2)
前回のコラムでは、私が参加した旅行についてお伝え致しました。『ハレ』の時間である旅行に行く時、気の合う仲間同士が、本当に心の底から『楽しかったね!』と言える思い出づくりをしたいという気持ちを一秒でも忘れてはいけません。それは、自分のためですし、みんなのためです。苦労は大人になってからすればいいことで、苦労も苦い思い出も、若い内の旅行には必要がありません。一生の宝になる『ハレ』の時間を手に入れて下さい。
目的によって違いますが、日本人の大多数の方が、温泉旅行に行かれるのではないでしょうか。平岩先生のセミナーでも、何度も温泉の効用について語られています。霊能力向上、肉体面はもちろんですが、精神面で大きな安定を得られます。温泉は当たり前ですが、水で、それも温水です。仲良くなりたいときは水関係が良いです。仲の良い悪い関係なく、親交を深めるには温泉が一番です。一緒に温泉に入って、より親交を深めることが出来るのを多くの方が体験しているはずです。
旅行全ての行程の中で最も盛り上がるのは、食事の時ではないでしょうか。団体旅行では必ず宴会になります。むしろ、必ず宴会をして下さい。社員旅行などは、積極的にやりたいと思う方が少ないと思います。理由は単純に自分が宴会芸をやりたくない、もしくは、他人の面白くない宴会芸を見たくないからだと思います。しかし、みんなと仲良く旅行を過ごすならば、温泉も大事ですが、宴会こそ普段見せることが出来ない自分を見せるチャンスです。そして、人と人が触れ合う絶好の機会です。人に喜んでもらう為に何かする行為こそ、美しい行為ではないでしょうか。
だからと言って、宴会芸に命をかけてはいけません。出来ないことを無理にやってはいけません。準備にものすごい時間をかけたり、出来ないものを無理やり必死にやる姿は、楽しく旅行を過ごしたい気分を台無しにします。やることに意義がある。という言葉がありますが、大抵の方はその言葉の意味を取り違えています。準備に時間をたっぷりかけた方の大半は、準備と練習をいっぱいしたんだぞ、受けろよと言う、傲慢な態度が見え隠れします。失敗した方もやることしたのだからいいでしょ、と言う傲慢さが見えます。むしろ失敗するのがはずかしいから、失敗している方が大半です。
宴会芸で大切なことは、全体を見ることです。旅行の一つの盛り上がりの延長でなければいけません。1人よりもグループでやる方が、一体感が生まれます。但し、1人でもやる気も自信もない人がいたら失敗です。宴会の時間が、一生思い出に残るものにしたいと思えばいいのです。歌を歌うならば、みんなが一緒に心が一つになれるように歌えばいいのです。寸劇は、みんなが見ていて楽しいな〜面白いな〜というものをすればいいのです。普段旅行に参加した人のことをじっくりと見ていれば、おのずと宴会のときに何が必要か見えてきます。漫才などは、この旅行でみんなにとって必要なことや今後の指針になるようなことを面白おかしく笑ってもらえればいいのではないでしょうか。確かに上手な物まねは見ていて感心しますし、面白いです。しかし、それだけでいいのかちゃんと考えて行動してください。上手ければいいなんて、他人を考えない行動は、人と人との繋がりがありません。それは見ていて本当に美しくありません。みんなが最後まで満足して楽しかったな〜と言える宴会を全員が細部に渡らせるのです。それこそ一生の美しい思い出になることでしょう。
|