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美的センスの磨き方

第18回 正しい団体旅行について (1)
 学校に通っていると必ず年に一度は、団体旅行がありました。皆様はどんな思い出がありますか。私は、学校の団体旅行の思い出があまりありません。修学旅行も写真を見れば思い出しますが、どちらかと言えば、楽しかったことよりも、一瞬のハプニングやちょっとしたトラブルの方が印象深く残っています。一概に言えませんが、楽しい旅も一度のトラブルで全てが台無しになったことがある方は少なくないと思います。それから、学校のイベントは、大抵が自由時間を除くと、学校側の方針に従った観光コースになります。生徒側が望むようなところはなかなか行けないのが現実で、行きたくも無いところにただ連れていかれるから印象が薄いのでしょう。しかし、学生時代は子供ですので、大人としては、なかなか見られない自然や建築物を見せて、これからの心の成長の助けになることを考えてのことなのでしょう。そこまで考えて、もっと真剣に旅行を楽しんでいればと後悔しています。それから、どの団体旅行でも一番気をつけている事が、無事安全に過ごすことだと思います。そのために何よりも前もって決められたスケジュールを行動することが大切です。多くの方が、いきなり団体旅行することはありません。学校でも必ず視察旅行しますし、もちろん会社の慰安旅行、研修旅行でも必ずします。それは、なにより全員が安全に過ごし、楽しく過ごすためにあらゆる行動を想定してスケジュールを作るためです。それは、子供が行く団体旅行に関してだけではありません。全ての団体旅行です。何より安全。それがあるから、心から安心して楽しい旅になるのです。
 先日、初めてのロマゾフィー公式の一泊の団体旅行がありました。そこで起きたトラブルをご紹介致します。ここで、何故一団体の事例を公に公開するかは、それが今の世の中の集団旅行の常識が壊れているので、良い例題としていいと思ったからです。どなたも実際にあった話の方が分かりやすいはずです。
 今回の旅行は早い段階で募集をかけました。それは、宿泊の手配があったからです。早く予約出来れば、同じ階で、並んで部屋を確保出来るからです。もし、行きたいけどスケジュールなどが未定ですぐに申し込みできない場合も、その旨を早い段階で伝えるのが一番大切です。それは、未定参加者の人数を先に未定人数として、宿泊先に伝えることができ、絶対に部屋を確保することが出来るからです。人数が確定しましたら、そこから完璧なスケジュールを考えます。団体で行動しますので、一人でもはぐれるようなことがあってはいけません。全員が安全で、楽しい旅になるように主催者は考えなければならないのです。今回は電車で目的地まで行きました。電車の場合も必ず取れるならば指定席で行くことが絶対条件です。それは、集合してから、すでに団体旅行が始まっています。みんな席が近くなくては話すことが出来ないからです。必ず、主催者は座席の確保を絶対にしなければなりません。今回私たちは、電車のチケット購入を一人の参加者の方に頼みました。主催者の作った簡単なしおりの他に、電車のチケットを取って下さった方は、電車だけのしおりを作って下さいました。今回は個室のある電車でしたので、個室の一人だけが特急券を持つこと、その代表者には○のしるしが付いたもので、とても分かりやすく絵も入って旅行ムードが漂う素晴らしいものでした。旅行のしおりは絶対に作らなくてはいけません。メールが主流の世の中ではありますが、紙に起こされたしおりを手にした時から、参加者は旅行が始まっているのです。イメージが膨らむのです。大勢の仲間と過ごす数日をその瞬間から絶対に楽しいものにするぞ!というイメージをみんなで作るのです。旅行を成功させるための大事なアイテムなのが、しおりなのです。
 今回の旅行は、宿泊出来ないけど二日目は参加したい方も何人かいましたので、宿泊者と一緒に募集をしました。今回、二日目参加組の中で大きなミスがありました。それは、宿泊しないからと勝手に参加者の一人が、出発近くなって勝手に参加者を募ったことです。それから、主催者に直接申し込みをしないで、二日目に合流したことです。どちらも理由を聞いてみると、二日目から参加したから自分で直接いくから関係ないと思っていたそうです。それは、世の中の大半にある大変間違った考えです。それは、宿泊しなくても同様に二日目に参加するということは、途中参加でも完全な団体旅行ですので、主催者に全責任があります。例え二日目出発したときに主催者が同行していなくても、主催者は安全と快適なスケジュールを管理しなくてはいけないのです。
 それから、電車で出発する場合、発車の30分前には集合していなければいけません。それは、乗る直前だと他の参加者が心配するのと、出発の30分前には全員集合し、点呼と当日の連絡事項を伝えるためです。自分1人で参加していると思ってはいけません。

 団体旅行に申し込むということは、完全に主催者に従い、全てお任せするという意思表示したと同じなのです。家族では無い、色々な個性のある方々の集団を安全に守るためには、参加者が絶対にスケジュールを守り、臨機応変に指示する主催者に絶対的に従うことが、何より大切なのです。それは、本当に楽しい団体旅行が終わったら分かります。団体という大勢で何かをするということは、当たり前ですが絶対に1人では出来ません。
 今回の団体旅行で最大の罪を犯した方が二人いました。それは、帰りの電車のチケットが取ってあったにも関わらず、二日目組の自家用車に乗ってそのまま帰ってしまったことです。世間一般では許される行為なのかもしれませんが、絶対に許される行為ではありません。何故なら、
一、もともと決まっていたスケジュールを無視したこと。
一、わざわざ、仲間が取ってくれた電車のチケットを無駄にしたこと。
一、何より、4人用の個室3人のうち、2人が帰ったら1人しかいなくなる寂しさを完全に考えなかったこと。
 これらの行動の大きな問題点はただ一つです。それは、全て自己都合しか考えていなく、他人の立場に立って何も考えなかったからです。この罪により、電車で同室する予定だった方は、行きは楽しく過ごした仲間から裏切られ、大変寂しい思いをしました。電車でなく確かに車は便利です。しかし、決まっていた仲間と一緒に帰らないということは、仲間では無いと公で言っているものと同じです。大変な恥をかかせました。そして、チケットを全員分購入し、しおりを作成した方にとっては、自分の行為を足で踏みつけられたと思ったはずです。もし、この二人の立場に立って追体験したらショックで立ち直れないでしょう。それは団体旅行した仲間だからです。一緒に電車に乗り、一緒に食事を取り、一緒にお風呂に入り、共に楽しいひと時を過ごしたからこそ、大変ショックだったのです。主催者が考えたこの団体旅行の企画は、最後の最後に起きたトラブルにより、成功しませんでした。本当にどんなに楽しい時間が多くとも、他人のことを考えない一つの行動で、旅行の思い出が台無しになるのです。何度も旅行に行ける方からみたらたった一回の旅行ではないかと思うかもしれません。しかし、何度も行く旅行も、同じところに行く旅行でも、その一瞬は二度と戻りません。楽しい時間を多く過ごした旅行ですら、一瞬の出来事で全てが台無しになるのです。それは、1人でも家族でも友人とでも、団体旅行でも変わりません。自分1人で楽しい思い出は作られません。一人旅だって、旅先で絶対に人と関わり、人との関わり楽しい思い出が作られるのです。団体旅行は、初めから仲の良い仲間が集って行く旅行です。だからこそ、絶対に周りの人のことを考えた行動をして頂きたいです。それは、自分の為であり、仲間の為でもあるのです。大勢で一つの気持ちで取り組んで楽しい思い出を作る行為こそ、日々の正しい行動に現れるのです。それが出来ている人は本当にいい笑顔ですよ。写真を見て下さい。一目瞭然です。


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