三重県熊野市で今年8月に一部白骨化した女性の遺体が発見された事件で、県警捜査2課と熊野署は16日、死亡を届けず年金をだまし取ったとして、次男の同市木本町、無職、桐本行宏被告(56)=保護責任者遺棄と死体遺棄の罪で起訴=を詐欺の疑いで再逮捕した。容疑を認めているという。
容疑は、09年2月中旬、母の千代さん(当時80歳)の死亡を確認したのに尾鷲年金事務所に死亡を届け出ず、09年3月から10年7月分の千代さんの年金約121万円をだまし取ったとしている。
同課によると、国民年金と厚生年金が月に計約7万1000円支給され、桐本容疑者は生活費やパチスロなどの遊興費に充てていたという。司法解剖したが死亡時期は特定できなかったため、桐本容疑者の供述などから不正受給期間を特定した。【谷口拓未】
毎日新聞 2010年9月16日 19時50分