ここから本文エリア

現在位置:asahi.comマイタウン三重> 記事

熊野・母の遺体放置事件

2010年09月17日

■詐欺容疑 早期に視野

 熊野市で8月に起きた高齢の母親の遺体放置事件は16日、次男が母親の年金約120万円を不正受給したとして詐欺容疑で再逮捕された。県警は早い段階から、定職のなかった次男が生活資金を得るために死亡届を出さなかったとみて、捜査を進めていた。

 今月3日、保護責任者遺棄罪などで起訴された熊野市木本町の無職桐本行宏容疑者(56)。起訴状などによると、母・千代さん(当時80)に食事を与えず、2009年2月中旬ごろに死亡を確認した後も、必要と知りながら同市や尾鷲年金事務所に死亡届を出さなかった。「年金を受け取るためだった」と話し、千代さんの和室の戸には遺体を隠すために粘着テープで目張りもしていたという。

 同罪で起訴後、県警は、年金を管轄する厚生労働省に不正受給の捜査状況を報告。被害届を出すよう促し、10日までに出してもらい、再逮捕の条件を整えていた。

 この夏、全国で高齢者の所在不明問題が相次いだ。捜査関係者は「他県に先駆けて立件したい」と意気込んでいた。厚労省には、他県警からも同様の詐欺事案の案件が寄せられているという。(斉藤佑介)

PR情報
朝日新聞購読のご案内

ここから広告です

広告終わり

マイタウン地域情報

ここから広告です

ここから広告です

広告終わり

ここから広告です

広告終わり

ここから広告です

広告終わり

広告終わり