所得格差の指数、過去最大に…高齢世帯増が要因厚生労働省は1日、世帯ごとの所得格差と、その格差を徴税や社会保障給付でどれほど改善できているかを示す2008年の「所得再分配調査」の結果を発表した。 所得格差を示す「ジニ係数」は0・5318で過去最大となった。厚労省は、賃金所得の少ない高齢者世帯が増えたことが要因だとしている。 支払った税金と社会保険料を所得に加えた「当初所得」のジニ係数は、前回調査(2005年)に比べて0・0055ポイント増え、0・5318となった。1981年以来、右肩上がりで増加している。世帯主の年齢別では、75歳以上の世帯が0・8166と、前回比での増加幅が大きくなっており、背景に高齢化があることがうかがえる。 一方、受給した年金などを所得に加えた「再分配所得」は、前回比0・0115ポイント減の0・3758だった。社会保障給付などによる再分配で、格差を3割程度、改善した計算だ。厚労省によると、この「改善度」も過去最大で、格差拡大に伴う再分配機能の重要性が増していることになる。 調査は08年7〜8月、全国4792世帯の状況を集計した。当初所得の平均は445万円、再分配所得は518万円だった。 ◆ジニ係数=所得格差の程度を示す指数。対象世帯の所得額と世帯数を用い、所得が完全に平等な状態と比べてどのぐらい偏っているかを算出したもの。全世帯の所得が完全に平等なら「0」、1世帯が全体の所得を独占してほかの世帯の所得がないと「1」になる計算で、格差が大きいほど1に近づく。 (2010年9月1日21時52分 読売新聞)
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