京都市下京区の食肉輸出業者「アディレクト」が15日、京都地裁に破産を申請した。民間調査会社の東京商工リサーチによると、宮崎県で広がった口蹄疫(こうていえき)で和牛の輸出が禁止され、資金繰りに行き詰まったという。同社によると、口蹄疫の被害に関連した倒産は全国で初めて。負債額は11億9千万円。
アディレクトは1999年創業で従業員12人。登記上の本社は滋賀県野洲市。米国など海外にも販売会社をもち、ピーク時の2008年3月期には売上高24億円を計上していたが、08年秋のリーマン・ショック以降の円高で業績が悪化。さらに国際条約で口蹄疫が発生した国からは肉の輸出ができなくなったことが響いた。