09/16 20:01 更新
逆転無罪の判決です。北九州市の看護師が患者の爪を深く切り出血させた行為が傷害かケアかが争われた裁判で、福岡高裁は一審の有罪判決を破棄し無罪を言い渡しました。北九州八幡東病院の上田里美元看護課長は2007年、認知症のお年寄り2人の爪を深く切り、出血させたとして傷害の罪に問われました。上田元看護課長は「看護ケア」と無罪を主張。しかし、1審は「楽しみで爪を切った」と認定し有罪判決を言い渡していました。福岡高裁の陶山博生裁判長は、「爪をはいだとする捜査段階の供述調書は誘導された疑いがある」と指摘しました。その上で「看護のために必要であり、手段も相当で正当な業務行為だった」と認定。一審判決を破棄し、逆転無罪を言い渡しました。判決後の会見で上田元看護課長は「本当にほっとしています。色んな人の役に立ちながら看護師として生きていきたいと思います」と話しました。