2010年09月16日

【写真著作権裁判】まきやすともの敗訴を決定づけた当事者尋問。11月17日午前10時結審へ(写真家代理人が被告槇を尋問)

★いよいよ尋問もラスト。

原告の写真家弁護士から被告槇泰智への尋問です。 

代理人 ナカジョウです。質問をよく聞いて答えてください。

平成21年6月17日、中野駅北口と野方駅で街宣をしましたね。

槇 はい。そうです。

代理人 6月22日、27日にも高倉都議を批判する街宣をおこなっていますね。

槇 やっています。

代理人 平成21年6月24日、6月26日、7月3日にも東京地裁前で街宣をしていますね?

槇 はい。

代理人 原告が甲14号の動画で提出していますけれども、あなたの同志、支援者は多い時でどのくらい集まりますか?

槇 駅前で10人くらいはいたと思います。

代理人 もう少しいたのではないですか?

槇 その日によって違うのでうろ覚えですが20人くらいいたと思います。

代理人 20人くらいですね。 

甲14号にもありますが、同志がビラを配っていますね。手伝ってくれている。

甲3号のビラ500枚もそのようにして配られたんですね?

槇 はい。そうです。

代理人 ご記憶があるかどうか確認したいのですが、平成21年6月18日付のブログで、あなたは報告していますね。

「用意したチラシも道行く人々の手に次々と吸い込まれていく。
バスに乗車する為に並んでいる人も、演説を聴いているうちに、列を抜けて受け取りに来る」

と書いてますね。

実際、このような状況だったのですか?

槇 どういう意味ですか?

代理人 次々と通行人が受け取るという

槇 はい。

代理人 甲4号はあなたが作成したものではないのですか?

槇 私自身がプリントしたものではない。

代理人 野方で、映像にも映っていますが、あなたに取り囲まれた男性がいるんです。

この映像でも、甲4号証のビラが見えます。あなたは認識していたのではないですか?

槇 あとでわかりました。

野方の街宣の途中でわかりました。

裁判長 ちょっとまってください。

街宣の途中というのはどの時点ですか?

カラーの写真の入ったビラをいつ認識したのですか? 

槇 街頭演説をやったときに、車の中に入っていたので、誰かが作ってくれたんだと思ったんです。
モノクロにしてしまったのが問題なんでしょう?
カラーだったら問題ないわけですよね?

代理人 そういう質問をしたつもりはありません。

裁判長 わかりました。

代理人 データ自体はあなたが作成して、賛同者の方にメールで送ったんですね。
6月17日には、甲3号証、それよりも前の日に作ったと。

槇 そうです。前の日です。

代理人 6月17日には街宣することをブログで予告していますね。

槇 そうです。

代理人 ビラ配布に協力を求めている。

槇 はい。そうです。

代理人 あなた自身は演説をしていて、ビラ配布をしなかった。

槇 はい。

代理人 支援者に配ってもらっていた。

槇 はい。そうです。
 
代理人 甲5号証は地裁前で配布しましたね?

槇 はい。そうです。

代理人 問題になっている高倉都議の甲3号と甲5号のビラだけを撒いたんですか? それ以外に作ったものはありませんね?

槇 ありません。

代理人 7月1日に執行官が9枚のビラを保管しました。

これは甲3号と同じビラですか? 文章の体裁や表現を変えていませんか?

槇 誤植があれば、その都度変えています。

代理人 変えているんですか?

槇 誤記があれば。甲3号と甲4号はちがうものです。

甲4号を直したものが甲3号です。

4号を6月16日に作って、3号を6月17日に作りましたから。

裁判長 7月1日に執行官が保管した9枚というのは、3号からさらに直したものですか?

槇 甲3号を直したかもしれない。その都度、見ておかしいところを直している。

代理人 甲3号は200枚と300枚、印刷したと言いましたね。
この体裁のものが最終ですか?

槇 甲4号から甲3号へも気がつくと手をいれている。
全部ちがったやつも混じっている。
甲3号のバージョンを500枚。直したものも含めて500枚の中の一部ということです。

代理人 平成21年6月18日付けのブログにチラシの配布のことが書いてありますが、これはあなたが書いたものですか?

槇 書いてあるならそうです。
 
高倉都議の写真が載っています。

これは削除していませんよね? 今でもみれる。

槇 はい。そうです。

代理人 若井です。乙10号証。

7月1日に執行官が家に行った時、仮処分調書によれば9枚のビラを預かってきた。

甲3号証は6月17日に200枚、6月22日に300枚配り終えた。

7月1日に執行官が来た。

6月17日、22日よりあとにつくったものがあるんじゃないですか?

槇 9枚しかないから、残りの分は配ったんだと思います。

別に作ってはいませんから、トータルで500枚です。

何十枚程度ならコピーしていたかもわかりません。

代理人 ソトダテです。ビラを複製したのは自宅のプリンターで1枚を出して、コピーかなにかをしたということですか。

槇 ワードにおいて作ったものをプリントするということです。

代理人 プリンターから直接200枚を印刷したのですか?

槇 100枚なりをコピーしました。

代理人 コピーとプリンターを兼用した印刷機ということですか?

槇 はい。

代理人 今回のビラは1万枚単位で作ったことはありますか?

槇 それはないです。

代理人 ブログには、「ン万枚」と書いていますね。

槇 ブログには書いたけど、配ってない。配ったか配ってないかは本件とは関係ない。

代理人 それではン万枚配ったかどうかは本件に関係ないから答えられないということですか?

槇 常識的に考えてありえない。

代理人 あなたの方で何万枚もビラを刷るようなことはないということですね?

槇 その気になれば発注すればできますよということで書いただけ。

代理人 実際には配っていない?

槇 それはないです。

時刻は午後2時55分。
こうして写真家と槇の当事者尋問が終わりました。

当事者尋問だけを見ても、どちらに分があるかは一目瞭然。
槇は、完全に外堀を埋められてしまいました。

裁判長 それでは、予定されていた人証は、終了します。
最終準備書面は、被告も原告も出しますか?

原告・被告 はい。

裁判長 では最終準備書面のために弁論続行します。

原告側代理人 調書はいつできますか?

裁判長 調書は10月8日にできます。

原告側代理人 そこから1ヶ月で結構です。
・・・いえ、10月いっぱいいただければ書面を出します。

槇 たてこんでるので11月の中旬がいい。

裁判長 では11月10日まででよろしいですか?

原告・被告 はい。

裁判長 双方とも11月10日までに最終準備書面を出してください。
次回は11月17日午前10時から。
ここで弁論を終結します。
書証も11月10日までに提出してください。
それでは閉廷します。
傍聴者は退室してください。

ここで、いつもと違って裁判官は動かず。

先に傍聴者を退場させます。

にらみをきかせて傍聴者の暴走を止めるためでしょう。

おかげで、何事もなくスムーズに終了しました。

余談になりますが、1階でえっちゃんが「りゅう」と電話をしていると、瀬戸ちんがその前を通りかかったとか。

ちょっと電話中で聞き取れなかったものの

瀬戸「忙しいですね」(「大変ですね」・・・だったかも?)

とにこやかに笑顔であいさつをして帰っていったそうです。

えっちゃんもあわてて頭を下げたということで、「瀬戸ちんはいい人だ」と絶賛しておりました。

まずい。えっちゃんが取り込まれている。。。ヾ(@°▽°@)ノ


ryuopinion at 00:08│Comments(4)TrackBack(0)この記事をクリップ!まきやすとも氏ウォッチ 

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この記事へのコメント

1. Posted by 端子茄子   2010年09月16日 03:03
りゅうさん
書き起こしお疲れ様でした。

それにしても凄いですね、裁判所が10月8日まで掛る仕事を、その日のうちに仕上げてしまうのですから!
2. Posted by りゅう   2010年09月16日 10:25
さすがに今回は疲労困憊です。

裁判所の正確な調書には及びませんが、これで趣旨はほとんどおさえているはずです。
3. Posted by 端子茄子   2010年09月16日 13:11
産経新聞のように録音チップをコソリ持ち込んで(=違法)機械読み取りして記事に起こしている疑い※はないでしょうから、りゅうさんの法廷内での要約メモが、よっぽどシッカリしているということです。

※その疑いは、速記者の記録だとすると書き起こしに厖大な時間がかかるはずで、30分後にWEBに流すようなことはできるはずがない
(事例)
・一昨日までの押尾裁判の産経Webでの速報記事
・沖縄集団自決裁判での大江健三郎尋問のWEB速報記事
いずれも産経。

押尾裁判では裁判長が冒頭、録音機持ち込みは違法であることを口頭で注意する、という異例なことがあったそうです。新聞記者ならばいい、ということはないはずですが・・・・。
4. Posted by 3羽の雀   2010年09月16日 18:57
りゅうさん、お疲れ様です。

裁判の録音といえば、和解協議の模様を無許可で録音し、別の裁判で裁判官から
「CD−ROMは違法に録音した可能性があるので証拠採用できない」
と(間接的に)怒られた東村山市議会議員がいたなあ。
http://autocratwatcher.blog56.fc2.com/blog-entry-42.html

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