平均故障間隔(Mean Time Between Failures、MTBF)とは、ハードウエアが故障してから次に故障するまでの間隔(あるいは新品のハードウエアの使用開始から故障するまでの間隔)の平均を指します。 この値が大きいほど信頼性が高いわけですが、一般には誤解も多いようです。 HDDのMTBFが100万時間(約114年)の場合、「HDDは事実上故障しないという意味か?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。 しかし、実際は全く違うのです。 MTBFは「ハードウエアの稼働時間累計÷故障回数」で求めます。 「HDDのMTBFが100万時間」とは、例えば100台のHDDを稼働させ、その延べ稼働時間が100万時間ごとに1台の割合でHDDが故障することを意味しています。
100台のHDDを24時間365日稼働させると、延べ稼働時間は87万6000時間(24時間×365日×100台)になります。 MTBFが100万時間なら、「100台のHDDを約1年2カ月連続稼働させると1台が故障する」あるいは「1年で100台のうち0.876台のHDDが故障する」という計算になります。 こう考えれば、システム管理者の方々が経験しているHDDの故障頻度に近いでしょう。 MTBFは、製品が安定動作している期間の故障率を基に計算しているため、製品の磨耗や劣化を考慮しておらず、製品の寿命と直接的な関係はありません。 通常、MTBFよりはるかに早い時期に製品の寿命を迎えます。 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ola/olaacceptor.jsp http://www-06.ibm.com/systems/jp/x/system/pdf/hdd_guide.pdf |