東京中日スポーツ 55周年企画
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【コラム 撃戦記】格闘技を極めることの奥深さ2010年9月15日 気になることがある。民主党の代表選挙で繰り返し発言された“命がけ”には違和感がある。日本は武士道の国だが、これほど軽々しく口にしてもらっては日本人であることを疑ってしまう。政治はスポーツとは違う。国民を導く一国のリーダーなら、口から出す言葉には責任を持ってもらいたいものだ。 ところで最近、柔道やレスリングから転身したプロ格闘家の古巣復帰がニュースになっている。先に行われた世界柔道では、バルセロナ五輪金メダリストからプロ格闘家に転向、02年8月にホイス・グレイシー(ブラジル)との戦いでデビュー後、総合格闘家としても一世を風靡(ふうび)した吉田秀彦がテレビの解説席にいた。アマ・プロの垣根が緩和の方向に進んでいることもあるだろう。 プロとの垣根撤廃が早かったレスリングも同じだ。驚いたのは、そのレスリングに柔道のアテネ五輪銀メダリストから転身した泉浩が日本代表合宿に特別参加し、ロンドン五輪のフリースタイル(96キロ級)を目指すというニュース。極めることのあくなき奥深さを感じる。 (格闘技評論家)
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